長期投資を始めたい人向きのお買い得インデックスファンドとは

資産運用をこれから始めようとする方の中には、数ある資産の中から投資信託を選ばれる方もいらっしゃると思います。

また、投資信託を購入するぞ!と決めた方でも、株式型かバランス型か、国内資産か海外資産か、積極的に超過収益を狙うアクティブ型投資信託(アクティブファンド)か、それともしっかりと相場並みのパフォーマンスを狙うインデックス型投資信託(インデックスファンド)にするかをお悩みの方もいらっしゃると思います。

続きを読む

そこで今回は、投資信託の中でも、アクティブファンドと比べると比較的信託報酬も低く、長期での資産運用に有利なインデックスファンドについて解説します。ぜひ有意義な資産運用に役立てていただければと思います。

■目次■

1 インデックスファンドとは
 1.1 代表的なインデックスを知ろう
 1.2 インデックスファンドの仕組み
 1.3 インデックスファンドとアクティブファンドとの違い
2 インデックスファンドの選び方
 2.1 どの資産をどの程度選択するのか―これという正解はない
 2.2 インデックスファンドは信託報酬が比較的低め
 2.3 インデックスファンドの例
3 まとめ

1 インデックスファンドとは

1.1 代表的なインデックスを知ろう

インデックスファンドとは、ベンチマーク(運用の目標基準)である株価指数などに、できるだけ連動したパフォーマンス(成果)を目指す投資信託です。たとえば、日本株であれば東証株価指数(TOPIX)やJPX日経400インデックスといった指数をベンチマークとする投資信託があります。インデックスファンドでは、株価指数が+2%上昇すれば、インデックスファンドも+2%の上昇を目指します。

ただし、株価指数は日本株に限りません。下図に各資産の代表的な指数を示しておきます。それぞれの指数に連動する投資信託を購入することが可能です。インデックスファンドにより、日本の個人投資家も世界の資産へ手軽に投資をすることが可能です。

投資対象資産 ベンチマークとなる指数
日本株式
  • 東証株価指数(TOPIX)
  • 日経平均株価(日経225)
  • JPX日経インデックス400
米国株式
  • S&P500
  • ニューヨークダウ工業株30種平均
グローバル株式(先進国)
  • MSCIワールドインデックス
  • MSCIコクサイインデックス(日本株含まず)
国内債券
  • NOMURA-BPI総合
世界債券
  • シティグループ世界国債インデックス
国内REIT
  • 東証REIT指数
グローバルREIT(先進国中心)
  • S&P先進国REITインデックス

1.2 インデックスファンドの仕組み

インデックスファンドは、ベンチマークに含まれるすべての銘柄を保有しているかといえば、決してそうではありません。インデックスファンドの目的は、ベンチマークのパフォーマンスにいかに合わせるかであり、その目的を果たすことができるのであれば、全銘柄を保有する必要はありません。ベンチマークの中には、日々の出来高の少ない銘柄も含まれていますので、運用の現場でも全銘柄を保有するのは難しいのが実際のところです。

「インデックスファンドは指数の構成銘柄を構成比率に応じて保有すればよい簡単な運用だ」とお考えの方も多いですが、裏話をすると、インデックスファンド運用の現場では様々な工夫をして指数のパフォーマンスに近づける努力をしています。インデックスファンドだから信託報酬が安いのは当然だとお考えの方も多いと思いますが、作業量のわりにむしろお買い得!と考えてみるのはいかがでしょうか。

1.3 インデックスファンドとアクティブファンドとの違い

インデックスファンドは、ベンチマークと呼ばれる株価指数などのパフォーマンスに可能な限り近づける運用を目指す投資信託です。一方、アクティブファンドはベンチマークのパフォーマンスをいかに上回るかを目指す投資信託です。

アクティブファンドを運用するためには、運用会社は調査部を抱え、証券アナリストが企業調査をし、将来有望な銘柄や割安に放置されている銘柄を発掘します。そうした銘柄を中心に保有することでベンチマークを上回るパフォーマンスを目指します。

ベンチマークを上回る超過収益を“アルファ”と呼びます。アクティブファンドはリスクをコントロールしながら、このアルファをいかに最大化するかが目標です。一方、インデックスファンドは、アルファを放棄した投資信託と言えます。

では、投資家はインデックスファンドに対して何を期待するのかといえば、キャピタルゲインである指数の上昇です。指数と投資信託の相関性を示す“ベータ”と呼ばれる指標がありますが、インデックスファンドはベータ値を限りなく1に近づけ、またそのインデックスが上昇することを狙うものです。

◆コラム

様々な資産が含まれたバランス型投資信託は、インデックスファンドの集合体です。したがって、それぞれの資産のアルファを目指す投資信託ではありません。バランス型投資信託の付加価値は、アセットアロケーター*が各資産の配分を調整することで超過収益を目指すものです。株式のパフォーマンスが好調だろうとの見通しであれば、債券の比率を下げたり、国内資産よりも海外資産のパフォーマンスが良さそうだとの判断があれば、国内資産から海外資産へのアロケーション(配分)を行います。

*資産の配分(アセットアロケーション)を決定する専門家

2 インデックスファンドの選び方

ここまで、インデックスファンドの仕組みやどのような資産に投資をすることができるかについて見てきました。ここからは、どのようにインデックスファンドを選択すればよいかを考えてみましょう。

2.1 どの資産をどの程度選択するのか―これという正解はない

インデックスファンドでは様々な資産に投資することができると分かったものの、どの資産を保有すればよいのかお困りの方も多いと思います。実は、これが正解だ!という明快な回答はありません。

たとえば、日本よりも海外の経済成長率が高く円安傾向が今後も継続するという見通しをお持ちであれば、海外資産の保有比率を上げることも選択肢でしょう。

一方で、為替変動リスクは取りたくなく、安定的に運用したい方であれば、国内資産を中心に投資を検討することも立派な選択肢です。

また、どの程度投資信託に投資をするかについては、各人の全資産-銀行預金、株式、不動産、保険といった資産の中でのバランスで決まるでしょうから、みんなに当てはまる計算式で算出できるものではないでしょう。

資産運用初心者の方の中には、各資産の価格変動リスクや為替リスクの有無などを十分に把握されていない方もいらっしゃると思います。そうした場合は、資産の選択とその配分を管理してくれるバランス型投資信託で知識を蓄積し、その後インデックスファンドでご自分に最適なバランス型ポートフォリオ(組み合わせ)を形成することをお勧めします。

2.2 インデックスファンドは信託報酬が比較的低め

インデックスファンドの魅力は何といっても信託報酬と呼ばれる運用手数料の水準が比較的低いことです。できるだけ信託報酬が低い投資信託を選びましょう。ただし、信託報酬が安く見えても、解約時の手数料である信託財産留保額が徴収される投資信託もありますので、運用と解約時のコストを合算して選択しましょう。また、せっかく運用手数料が手軽なのですから、インデックスファンドでは購入手数料が必要ないノーロードファンドを選ぶことが賢明でしょう。

2.3 インデックスファンドの例

投資対象資産 投資信託名 信託報酬(年率、税込み) 主な取扱ネット証券と手数料
日本株式 ニッセイ日経225インデックスファンド
0.27%
SBI証券:0%
楽天証券:0%
マネックス証券:0%
カブドットコム証券:0%
SMBC日興証券 :0%
岡三オンライン証券:0%
日本株式 日経225ノーロードオープン
0.864%
SBI証券:0%
楽天証券:0%
マネックス証券:0%
フィデリティ証券:0%
カブドットコム証券:0%
SMBC日興証券:0%
日本債券 三井住友・日本債券インデックス・ファンド
0.1728%
SMBC日興証券:0%
グローバル株式 三井住友・DC全海外株式インデックスファンド
0.27%
楽天証券:0%
新興国株式 三井住友・DC新興国インデックスファンド
0.6048%
--
グローバル債券 三井住友・DC外国債券インデックスファンド
0.2268%
--

※上記投資信託には信託財産留保額はありません。

3 まとめ

いかがでしたでしょうか。インデックスファンドは投資対象資産に選択肢が多く、資産運用の選択肢の幅も広がります。また、信託報酬が魅力的な商品も多く、長期投資を目指して資産運用をこれから始めようという方にとって、検討に値する投資信託が多いのが特徴です。ご自身のライフプランや経済・景気の状況、為替の見通しなども踏まえて、じっくり選択することもでき、考える楽しみもありますね。それでもやはり考えるのが面倒だという方には、インデックスファンドの集合体であるバランス型投資信託をおすすめします。

投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。