セブン-イレブン フェアから食品価格の上昇を読み解く

この記事の読みどころ

セブン-イレブンでは、税込み700円以上の買い物をするごとに抽選くじを引くことができるフェアを時折実施します。

このフェアのおかげで、朝の買い物がいつの間にか700円を超えるようになったことに気がつきました。

知らない間に食品価格が上昇し、エンゲル係数が上がるかもしれません。2017年4月に予定されている消費税アップが気になります。

セブン-イレブンに立ち寄って“おや?”と思ったこと

続きを読む

証券アナリストの1日を表す皮肉っぽい表現に「セブン-イレブン」というのがあります。

朝7時から仕事を始め、夜11時に仕事を終える(時もある)ことを皮肉交じりに表現する時に使われます。正直、数十年もこんな生活が続いて良く生きていたなと感慨にふけることさえあります。

当然、朝飯は早くにとります。ごはん、味噌汁、おかずの3種が定番です。でも、時々飽きが来て、1人で早朝のセブン-イレブンにサンドイッチ、洋風スープ、ハンバーグなどを買いに行くことも少なからずあり、この習慣は今でも続いています。

今年春頃までは、上記の品物を買ってもせいぜい500~600円で収まりました。ところが夏から最近までコンスタントに700円を超えるようになったのです。

抽選くじの連戦連勝で気がついた食品価格高

セブン-イレブン フェアでは、税込みで700円を超えると箱から抽選くじを1枚引くように促されます。くじに描かれた商品、例えばコーラなどの飲料、プリンなどのスイーツなどがその場でもらえます。

筆者は夏以降、なんと連戦連勝でほとんど景品をもらって帰りましたが、その有頂天も薄れてきたころにふと考えました。朝買うものは昨年も今年も品目・品数は変わらないのに、セブン-イレブン フェア参加資格(700円超の買い物)がこの夏以降、急に増えてきたのです。

本来、価格には無頓着な筆者ですが、そこで“ハッ”と気づきました。1個1個の製品の値段が上がっているのです。しかもその上がり方が消費税の上昇分をかなり超えているのです。

確かに、円安加速で食料品原料の輸入価格が上昇しました。野菜を始め大豆、コーンなどの建値そのものも上がっているので、食品原料コストはダブルで上がっているわけです。

さすがに価格に無頓着な筆者でも生活防衛を意識せざるを得ません。皮肉にもセブン-イレブン フェアという販促イベントで物価について気づかされました。

これから益々、生活防衛意識が加速されるかもしれない

2017年4月には消費税が10%まで上がります。与党内で食品への課税で議論が分かれているようですが、10%消費税を待たずして家庭のエンゲル係数は徐々に上がってきているのではないでしょうか。

景気の頭打ちが懸念される中で、景気の牽引力として最も期待の大きい個人消費支出増加が物価の値上がりで相殺されてしまうのは残念なことです。食料、食品に関わる規制緩和などを通して、食べるという人間の基本を守ることが重要だと考えます。

当分は、国民の生活防衛意識が加速されることはあっても、緩むことはないかもしれません。

【2015年11月25日 石原 耕一】

■参考記事■

>>失敗しない投資信託の選び方:おさえるべき3つのNGと6つのポイント

>>資産運用の始め方に迷ったらとりあえずバランス型投資信託

石原 耕一

早稲田大学法学部卒。ペンシルバニア大学ウォートン校AMP修了。
大学卒業後、和光証券(現 みずほ証券)に入社。その後、リーマンブラザーズ証券、UBS証券、みずほ証券等でアナリストとして40年以上株式市場で調査活動に従事。特に化学セクターでは20年以上の調査経験を持つ。