日本マクドナルドホールディングスの株価が約5%急落

2015年12月22日の前場、日本マクドナルドホールディングス(2702)の株価が約5%急落しました。

以下、過去5日の株価の推移を示したグラフをご参照ください。

きっかけは米国のマクドナルド本社が株式を売却するとのメディア報道

これは同日朝のメディア報道がきっかけです。

現在米国のマクドナルドは日本マクドナルドの株式を49.99%保有していると言われますが、その持分を15%から33%売却するため交渉に入っているという内容です。この結果、米国のマクドナルドの持ち分は17%~35%に下がると見込まれます。

実は堅調だった最近の株価

日本マクドナルドが期限切れ鶏肉を使用した問題や異物混入問題などをきっかけに、長らく減収傾向が続いていることはご承知の通りです。2015年12月期通期の会社見通しは営業利益が▲250円の赤字、当期純利益も▲380億円の赤字が見込まれています。

借入金はそれほど大きくないのが救いですが、儲けはなかなか出ていません。しかし、過去5年の株価を振り返ると、実は株価は概ね堅調な展開です。

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なぜ株価が下がるのか

今回の株価急落の最大要因として考えられることは、今回の報道を受けて、投資家は「米国マクドナルドが今の株価水準であればその持ち株を売るべきだと判断している」と考え始めていることです。

12月決算直前の報道に困惑も

日本マクドナルドは12月決算で、個人投資家の中には配当と優待食事券を楽しみにしていた方が多くおられます。

12月の月内最終受渡しの約定日は12月25日(金)ですから、長年株主である投資家や優待・配当目当てで最近株主になった投資家はともに25日を過ぎてから、継続保有すべきか悩まされそうです。同社の株価は、1月受渡しになる12月29日以降まで、しばらく目が離せません。

LIMO編集部