注目すべきロボット関連投資テーマとその関連銘柄(初級編)

この記事の読みどころ

ロボット関連銘柄と一口に言っても実は様々です。また、ロボットとはいっても具体的にどのようなポイントが重要なのか、つかみ切れない方も多いでしょう。

今回は、ロボットの重要な点を大づかみに分解しながら投資テーマとして注目されている理由とポイントについて見ていきます。

ロボット関連投資のポイント

さて、ロボットを動かすためには、大きく言って次の4つのポイントが必要です。このポイントごとにカギとなる企業が存在し、投資機会があるとも言えるでしょう。

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1. 情報の入力(インプット)

2. 情報の処理(ロジック)

3. 指示の実行(アクチュエーション)

4. 機械学習(マシン・ラーニング)

以下、これら4つのポイントに絞ってロボット関連銘柄への投資を考えてみたいと思います。

情報の入力(インプット)

情報の入力は、人間で言えば、目である視力、耳である聴力、また、今後出てくるものとしては手触りである触覚といった五感に関するものです。ロボットでは各種センサーがそれぞれの役割を果たしています。

近接センサーではキーエンス(6861)、画像処理センサーではソニー(6758)が有名ですし、最近では日本電産(6594)もハプティックというキーワードで触覚に取り組んでいることが知られています。

情報の処理(ロジック)

各種センサーで取り込まれた情報を処理します。これは、CPUなど半導体の世界で、多くの企業がその主導権を狙っています。今後どのような勢力図になるかはわかりませんが、これまではマイコンと呼ばれる半導体が一部役割を担っていた領域もあります。

自動車向けマイコンで世界でもトップクラスのポジションを誇るのはルネサスエレクトロニクス(6723)です。今後は、インテルのようなPCやサーバー向けCPU大手だけではなく、画像処理向け半導体メーカーなど様々なプレーヤーがこの領域を狙っています。

指示の実行(アクチュエーション)

処理された情報をもとに機械に指示が出ますが、その指示を実行するためには駆動装置が必要となります。その際に必要なのは、現時点で多くの場合にはモーターということになります。

モーターは日本企業が強い領域で、三菱電機(6503)や安川電機(6506)が産業向けモーターを得意としていますし、小型のモーターであれば、マブチモーター(6592)のようなものもあります。ミニ四駆世代の個人投資家の方は身近な方も多いのではないでしょうか。

また、ナブテスコ(6268)のようにロボットの動作制御に欠かせない精密減速機を作る企業もあります。この領域は日本企業が得意なメカトロニクスの領域と言えます。

日本のロボット銘柄として忘れてならないのが、ファナック(6954)です。ファナックは、CNCと呼ばれるコンピューター制御を開発、また、工作機械や作業ロボットを製造しています。こうした、ロボットに使われる部品を内製しながらロボット自体も作ってしまうという企業も存在します。

機械学習(マシンラーニング)

最近急激に注目を浴びてきたのが、人工知能(AI)を活用した機械学習です。これは、どれだけ情報を集めて分析するかというコンピューターのパワープレイを意味することもあり、世界のICT(情報通信企業)が注目し、真剣に取り組んでいます。

これまでのように人間が設計したアルゴリズムを繰り返すのではなく、経験をもとに学習することを追求しています。たとえば、グーグルやフェイスブック、IBMなども人工知能に取り組んでいることが知られています。

まとめ

ロボットというと鉄腕アトムのような人型ロボットを思い浮かべる場合が多いかもしれません。しかし、これに限らず、私たちの生活を支える機能を持ち合わせればロボットと言えると思います。サイバーダイン(7779)のようなロボットも人型ではありませんが、機能に特化したロボットと言えます。

ただし、これまで説明してきたように、ロボットは様々な技術領域を組み合わせて構成されています。この組み合わせの競争で生き残るのは並大抵の努力や資金力だけでは難しいでしょう。

たとえば、今後普及してくるであろう自動運転車もロボットの1つかもしれません。実際に、報道にあるようにトヨタ自動車(7203)もAIの取り組みに積極的になってきています。

これは、自動運転の時代になれば、自動車がロボットの位置付けになるかもしれないであろうし、その際には、AIが自動車やそのサービスの価値を決めるエッセンスと考えているからだと推測できます。

今後、こうした流れの中で日本企業により多く活躍してほしいですが、スマートフォン産業のように部品メーカーだけが繁栄するのか、それともロボットのハードウェアメーカーとして世界で戦える企業が出てくるのか、今はまさにその分岐点にあると言えるのではないでしょうか。

【2016年2月10日 投信1編集部】

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投信1編集部

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