その対応については、小学生と中学生・高校生では異なります。小学生は「買いたいものを、がまんする」が5割を超えており、次いで「お手伝いをして、「お小遣い」をもらう」が2割弱となっています。

一方、中学生・高校生は「次の「お小遣い」までがまんし、節約する」が3~4割でもっとも多く、次いで「貯めておいた「お小遣い」やお年玉などのお金を使う」が1~2割となっています。

低年齢の子どもは「がまんし、お手伝いをして稼ぐ」子どもが多いのに対して、中高生は「節約し、貯蓄を取り崩す」ことが多いようですね。

定額制のお小遣いにすると、確かに我慢や節約、貯蓄については学ぶ機会がありますが、「自ら稼ぐ」「借金をしてみる」という行為までには至らない子供が多いのかもしれません。

「お金がない」と思ったら、家の中で自分ができること、家族が困っていることを見つけ、「稼ぎだす力」を養うことも時には必要かもしれません。

また「借金」も家の中で体験させてあげるのも、お金の教育には必要だといえます。お金を返すのが遅れると利子がつき、どんどん金額が膨れ上がってしまう経験は、社会人になってからも役に立つでしょう。

まとめ

キャッシュレス化が急速に進み、子供たちはお金の価値や貯金の意味をイメージしにくくなっているのではないでしょうか。だからこそ、実際に現金を手にして、自分で使い方を考えて行動する体験が大切です。

もし衝動買いや無駄遣いをしそうだと感じたら、そっと「それは本当に欲しいもの?」「次のお小遣い日までにお金が足りなくなっちゃうよ」などと声をかけてあげるのもいいですね。

たとえ使い方を失敗したとしても、「次からは慎重に考えよう」と学ぶきっかけになるはず。また、お小遣いについての話題をきっかけにして、家族がお金についてオープンに話し合うことができれば、お金に対する意識はさらに高まるのではないでしょうか。

正しい金銭感覚は、お金やモノの大切さだけではなく、社会のしくみなどを知るためにとても大切です。お小遣い制度をうまく活用して、楽しいマネー教育をしていきましょう!

【参考】
「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)金融広報中央委員会(知るぽると)

LIMO編集部