日経平均は今年2番目の安値へ。英国国民投票は予断を許さない状況

【株式テクニカル分析】2016年6月18日

日経平均が急落。4か月ぶりに今年2番目の安値へ

2016年6月17日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より165円52銭高の15,599円66銭となりました。

前日、米株式相場が上昇したことに加え、麻生太郎財務相の円高けん制発言を受けて、外国為替市場で円相場が1ドル=104円台に下落したこともあって、若干の反発となりました。

ただし、依然として楽観はできない状況です。先週13日(月)は、10日(金)の終値16,601円36銭から300円近く下から大きく窓を開けて始まりました。その後も下落が続き、特に16日の終値は、前日比485円44銭安の15,434円14銭となりました。4か月ぶり、今年2番目の安値です(年初来安値は2月12日の14,856円77銭)。

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大きな背景としては、23日に英国で、欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票が行われることがあります。10日に行われた世論調査では、離脱支持派の比率が高まっていることがわかりました。

世界経済の先行きの不透明感が高まっていることから、比較的に安全な通貨とされる円が買われやすい状況になっています。

さらに、15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが据え置かれました。また16日には、日銀が今の金融緩和策の維持を決めたことから、円を売っていた投資家が円を買い戻すことになり、円相場は、約1年10か月ぶりに1ドル=103円台まで急騰しました。

来週の動きは、なかなか見通しが難しいところです。英国の国民投票はどちらになるか予断を許さない状況です。仮に離脱を決定した場合、欧州中央銀行(ECB)は英中銀と連携し、市場安定策にすぐさま取りかかると言われていますが、その効果は予測できません。逆に残留が決まれば、リスクテイクの動きとなり、日本の株式を含む海外の株式市場も上昇する可能性があります。

いずれにしても、23日の前後では、市場の流動性が低下したり、価格が急激に変動したりすることも考えられます。取引およびポジション管理には十分に注意したいところです。

4か月以上続いたサポートラインを下抜け。警戒が必要

今週の動きをテクニカル面から見ると、まず6月13日に窓を開け下落して始まり、長い陰線となりました。

14日も陰線となり、15日はその反動で短い陽線となりましたが、16日には再び大きく下落しました。

25日移動平均線が75日移動平均線を下回るデッドクロスになっています。

さらに注目すべきは、2月12日の安値(14,865円)および4月8日の安値(15,471円)を結ぶラインを下値抜けてしまったことです。このラインはこの間、下値のサポートと意識されていただけに、目線の変更も含めた警戒が必要です。

15,500円前後を超えることができなければ目線は下へ

現状は、サポートラインを下抜けただけでなく、トレンドラインを形成する下値のめどだった4月8日の安値(15,471円)よりも下がってしまっています。

オシレーター系の指標は「売られすぎ」を示しており、来週は若干の反発もありそうです。

ただし、4月8日の安値(15,471円)や15,500円前後で上値を抑えられるようであれば、目線は下に向けざるを得ません。その場合の下値めどは、2月12日の安値(14,865円)となります。

逆に、英国で残留が決ることになれば、急に反転することもあり得ます。この場合の上値めどは、今週初めの窓埋めとなる16,500円前後となり、その後は17,000円前後が目標になるでしょう。

下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。