行き着く先が見えない急回復相場で噛みしめる5つの厳選相場格言

さて、こうした時に役に立つかもしれないのが「相場格言」です。相場格言はあくまでも格言であり、常に正しいとは限りません。しかし、昔から株式相場に伝え残る格言には、先人たちの経験と知恵が凝縮されています。COVID-19の懸念が払拭されない中での株価急上昇を受け、改めて吟味しておきたい5つの格言を選んでみました。

もうはまだなり、まだはもうなり

これは株の売買の好機・タイミングを表す代表的な諺です。その名の通り、「もう底(天井)だと思えるようなときは、まだ下値(上値)があるのではないかと一応考えてみなさい。反対に、まだ下がる(上がる)のではないかと思うときは、もうこの辺りが底(天井)かもしれないと考えてみてはどうか」という内容です。“なるほど”と感心させられる格言です。

ただ、この諺に従うと、絶好の買い場・売り場を逃すことになり兼ねません。真の意味は、売買する前にもう一度よく考えてみた方がいいということなのです。

買いにくい相場は高く、買いやすい相場は安い

これは、「買いづらい相場に限って(その後)高くなり、買いやすい相場に限って(その後)安くなる」という意味です。“買いづらい相場”とは、例えば、株価指標などで非常に割高感がある、株価が天井圏にある、相場が弱気一色にある、などの状況と言えます。

こういう時、投資家はなかなか手を出し難いものですが、そういう時に限って、その後に株価が上昇するという皮肉めいたことが多々起こります。また、“買いやすい相場”とは、この逆の場合で、その後に株価が下落することが多いということになります。