世界的な株高の動きを受けて日経平均も17,000円台回復か

【株式テクニカル分析】2016年8月13日

好調な米雇用統計を受け、米国株をはじめ世界的な株高に

2016年8月5日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より184円80銭高の16,919円92銭となりました。

先週末の5日(日本時間夜)に発表された7月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比25万5000人増と、市場予想を大きく上回りました。これを受けて週初から、世界的に株高傾向になりました。

米株式市場ではダウ工業株30種平均、ナスダック総合株価指数、S&P500種株価指数がともに過去最高値を更新しました。ドイツ、香港、ブラジルなどの市場でも株価が回復しています。

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雇用統計が強い内容となったため、連邦準備制度理事会(FRB)による年内利上げ観測も高まりました。円を売ってドルを買う動きが出て、円相場は1ドル=102円台前半まで円安・ドル高になりました。

日経平均は先週急落し、8月4日には一時、15,921円まで下落しましたが、今週は祝日をはさみながらも、12日の終値は16,919円92銭と、その8月4日の安値から1,000円以上戻し、6月1日以来およそ2か月半ぶりの高値となりました。

今後の展開はどうなるでしょうか。世界的な株高となっていますが、日本だけがまだその勢いに乗り切れていない印象があります。

要因の一つはやはり為替相場です。今週は102円台まで円安が進みましたが、12日(日本時間夜)に発表された米国の7月小売売上高および生産者物価指数が予想を下回ったため、一時100円台後半にまで円高が進みました。ニューヨーク外為市場では101円20銭前後で引けています。来週初にはこれを受けた動きが出るかもしれません。

12日の東証1部の売買代金は概算で2兆1,364億円でした。2兆円は超えているものの、全般的に薄商いでした。来週はお盆休みにかかることから市場参加者が少なくなることも考えられます。特定のニュースや為替の変動などの影響で、価格が急に上下する可能性もあります。柔軟な対応ができるよう、備えておきたいところです。

25日移動平均線と75日移動平均線がゴールデンクロスを形成

今週の動きをテクニカル面から見てみましょう。先週急落し8月4日の安値(15,921円)を付けてから、一転して反発の動きとなりました。

75日移動平均線にサポートされる形から25日移動平均線も上抜けました。直近でもみ合った16,500円付近も長い陽線で抜けると、上値めどだった7月21日の高値(16,938円)も超えました。

4月25日の高値(17,613円)と7月21日の高値(16,938円)を結ぶ下降トレンドラインと、6月24日の安値(14,864円)と7月8日の安値(15,106円)を結ぶ上昇トレンドラインに挟まれた三角保ち合いの形になっていましたが、これも力強く上抜けしています。

25日移動平均線が75日移動平均線を下から上へ抜けるゴールデンクロスも形成されました。

若干の押しはあっても、さらに力強く上昇する展開か

来週の動きはどうなるでしょうか。チャートの動きは堅調になっており、さらなる上昇をうかがわせます。

ただ、8月4日から短い期間で1,000円以上上昇していることから、来週は若干の押しの動きになるかもしれません。その場合のめどは過去にもみ合った16,500円前後から、25日・75日移動平均線が交わっている16,300円あたりになると思われます。

ここを下回ると目線を変える必要がありますが、直近の動きを見ると、この付近でサポートされてさらに高値を狙っていく展開になることが期待できます。その点では、このあたりが押し目買いのチャンスにもなりそうです。

反発後の上値めどとしては、目先の節目となる17,000円、5月31日の高値(17,251円)、4月25日の高値(17,613円)などになります。

下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。