なにより、誰も住んでいなくとも毎年必ず一定額の固定資産税を支払わなければなりません。そうであれば、タダ同然だったとしても誰かに住んでもらった方が良いというわけです。

家賃をタダにする代わりに固定資産税だけでも毎年借主に支払ってもらうようにすれば、空き家を維持するためのメンテナンスコストを浮かすこともできます。

さらに、誰かしらに住んでもらえれば、空き家は無管理状態ではなくなりますので行政からの指導もなく、家屋の痛みも抑えることができます。

③建て替えて売却する

3つ目のアイデアは、建て替えて売却するということです。

実家を相続したら、すぐに売却を検討するという方は少なくないと思います。しかし、実際には相続した段階でその古家にはほとんど価値がなくなっているので、土地値のみで売却することになってしまうことが多いのです。

そうなると安く買い叩かれてしまうこともあるので、高く売るためには、古家を解体して新築に建て替え、新築一戸建てとして売却するのがお勧めです。

古家を解体して新築に建て替えることで建物に付加価値がつきますので、土地値+αの利益が出る可能性も高いでしょう。

ただし、新築に建て替えて売却益を出すにはそれなりのノウハウが必要です。そのためには不動産実務検定のマスターレベルの知識を身につけておくことをオススメします。

④タダ同然で売却

4つ目のアイデアは、二束三文でも良いので売却してしまうことです。

実家を相続して最も最悪なのは、貸しもしないし売却もしないで放置するというケースです。こうなると確実に建物は傷んできますし、自治体から指導を受けることにもなりかねません。そして、固定資産税は6倍に跳ね上がってしまいます。

そのため、使い勝手が全くない実家であれば、二束三文になっても良いので売却してしまった方が良いでしょう。

⑤グループホームに転用する

最後のアイデアは、実家をグループホームに転用して活用することです。

私の会社では、古家を購入してリフォームして、障害者向けのグループホームを運営しています。昔の家は4DKや5DKなど比較的広い家が多く、グループホームなどの間取りにぴったりなケースが多いのです。

もちろん、グループホームの運営には自治体の許可が必要ですし、世話人さんを何人も雇わねばなりません。しかし、グループホームを運営することで、家賃だけではなく補助金もいただけるので、通常の賃貸とは比べ物にならないほどの収益を上げることが可能になります。

そのため、実家が比較的広い場合はグループホームの運営を視野に入れるのもいいでしょう。ただし、グループホームの運営は本当に大変なので、誰にでもお勧めできる方法ではありません。

それでもグループホームの運営は社会貢献にもなりますし、収益も大きいので非常にやりがいのある事業です。

まとめ

実家を相続する可能性がある方は、誰でも大家さんになる可能性があるということです。実家を相続することは面倒かもしれませんが、リスクゼロで大家さんになれるというのはかなりのメリットです。

不動産投資は少ない労力で大きな成果を上げることのできる唯一の投資法です。しかし、不動産投資で成功するためには、不動産の知識のみならず、経済や金融の知識も欠かせません。

今後も不動産や経済、投資全般の情報を継続的にアップしていきますので、興味のある方はぜひ私の過去記事やYouTubeチャンネルをご覧いただければ幸いです。ぜひ一緒に学びましょう。

浦田 健