任天堂の新しい据え置き型(コンソール型)ゲーム専用機である"Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)"が、2016年10月20日に同社のウェブサイトで初めて公開されました。プロモーション動画を見る限りでは「屋外にも持ち出せる据え置き型ゲーム機」という印象です。限られた情報からではありますが、今後の注目点についてまとめてみました。

持ち運び可能な据え置き型ゲーム機

任天堂が訴えかけたいことをプロモーション動画から紐解くと、今回のニンテンドースイッチは「屋外にも持ち出せる据え置き型ゲーム機」だと言えます。スマホを屋外で使用するのは当然ですが、据え置き型ゲーム機を屋外で使用するという提案です。

ではスマホゲームと何が違うのか、というツッコミも来ると思います。スマホゲームとの最大の違いは、入力におけるユーザーインターフェスです。スマホではタッチパネルの入力インターフェースを使用しますが、ニンテンドースイッチでは"Joy-Con(ジョイコン)"を採用することで、屋外でもスティック、A/B、X/Y、上下左右ボタンを使用することが可能です。

加えて、ジョイコンを左右で着脱可能で、スィッチが2台あれば合計4人で遊ぶことも可能なようです(任天堂サイトの動画ご参照)。屋外で据え置き型ゲームを楽しむことができるという斬新な提案です。

スィッチの機能や部品

屋内で使用するために、"Nintendo Switch Console(ニンテンドースイッチ コンソール)"と"Nintendo Switch Dock(ドック)"が用意されています。

屋外に持ち出すためにパネル(画面)も用意されています。パネルについては、何インチなのか、パネルモジュールは液晶なのか有機ELなのかは開示情報だけではわかりません。プロモーション動画では、結構軽そうに持ち運びしているのはやや気になるところです。

ゲームカードも使用できるようです。メモリカードのようにも見えますが、"Nintendo 3DS"等と互換性などがあるかどうかも今後議論されるポイントになるかもしれません。

上述のジョイコンは左右ともにあり、それぞれ着脱可能です。それらを結合するために"Joy-Con Grip(ジョイコン グリップ)"が用意されています。また、別にプロコントローラーも使用可能のようです。

グラフィックチップに関しては、米国NVIDIA(エヌビディア)よりプレスリリースもされており、カスタマイズされたTegraプロセッサーが搭載されています。

発売日は2017年3月

このスケジュールはこれまでと変更がありませんが、やはり2016年のクリスマス商戦を外しているということは、大きな商機を2017年末にまで持ち越すことになり、もったいないという印象はぬぐえません。もちろん、開発スケジュールや部品調達面などで調整がつかなかったということも関係しているのかもしれませんが、ユーザーからすれば残念です。

もっとも、今年のクリスマス商戦に間に合うというのであればソニーのVR機と一部カニバリゼーションもあったのかもしれません。

パートナー企業からコンテンツを考える

発表されている主なパートナー企業は、Activision、バンダイナムコ、カプコン、EA、ガンホー、コナミ、Level 5、セガ、スクウェア・エニックス、ワーナーブラザーズ、レコチョク、DeNAなどで、任天堂とこれまでソフトで関係のあった会社をはじめ、音楽や映画などもコンテンツとしてどのような取り組みをしてくるのかが注目されます。

今後の注目ポイント

今後注目されるのは、発売と同時にどのようなタイトルが用意されているのか、価格はいくらなのか、スマホゲームとの違いをどこまで打ち出せるかなのどのポイントかと思います。

これまでの据え置き型ゲームは、屋内で1人、あるいは家族や友人と楽しむというシチュエーションが中心でしたが、今後は屋外で据え置き型ゲームを楽しむ利用シーンをどこまで訴求できるかが焦点となってきます。

泉田 良輔