高校の社会・家庭科の授業に「資産形成」を導入

若年期からお金に関する正しい知識を学ぶためのマネー教育施策として、文部科学省は2022年度から高校の新学習指導要領に「資産形成」の内容を組み込んでいます。

具体的には、公民科と家庭科に株式や投資信託といった金融サービスに関する内容が導入されたのです。電子マネーなどのキャッシュレス決済や仮想通貨、金融商品のリスクとリターンなど、具体的な題材も取り扱います。

金融の専門知識がない教師も多いのではという指摘もありましたが、そこは金融庁がサポートを担当します。同庁の職員が学校に出向いて生徒に「出張授業」を行うのをはじめ、教材づくりや教師を対象にしたセミナーを実施して手助けします。

金融庁ではこれまでも職員が講師となり、資産形成などについて教える「出張授業」に注力。国立大学付属の小学校や中学校、高校で生徒に教えたり、日本銀行などとも連携し大学で金融リテラシー講座を開講したりしてきました。今後はこうした出張授業を公立や私立の学校にも拡充する考えです。

金融庁などがお金にまつわるゲームやアニメのサイトを開設

金融庁は日本銀行や財務省とも連携し、小学生向けにお金にまつわる豆知識やゲームを紹介するサイトを開設しています。お金の流れや価値、日本の財政や税金についてクイズやゲームで学んだり、ネット上で日本銀行の建物を巡り歴史や仕事内容を確認できたりするバーチャルツアーなどが楽しめます。

政府や日本銀行、地方公共団体などで組織する金融広報中央委員会の金融サイト「知るぽると」にも、キッズコーナーが設けられています。