日経平均は28,000円代後半で一進一退

2021年3月5日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より65円79銭安の28,864円32銭となりました。4日の米株式市場でダウ工業株30種平均が3日続落したことを受けて、日本株も売られる展開となりました。

米長期金利の上昇を背景に米株が大幅安となっています。4日には米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が米紙のインタビューに応じた際、金利の急上昇に対して具体的な抑制策に触れなかったことから投資家の間に懸念が広がりました。

今週の動きはどうなるでしょうか。足元では投資家に迷いが見られ、要人の発言や材料に一喜一憂して相場が振られる展開が続いています。4日のダウ平均は前日比345.95ドル安となりましたが、5日のダウ平均は反発し、前日比572ドル16セント高の31,496ドル30セントで終えています。

同日発表された2月の米雇用統計で、雇用者数が市場予想を上回ったことから、労働市況が改善していると好感されました。新型コロナウイルスの新規感染者数もやや落ち着いており、ワクチン接種も進んでいます。景気回復が見込まれるとして大きく上昇しました。日本株も週初から買われる展開になると期待されます。

むろん、金利の上昇のリスクは依然としてなくなっていません。今後の動向には注意したいところです。要人の発言などで、相場が大きく振られることもあるので、柔軟な対応が必要です。

11日には欧州中央銀行(ECB)の理事会が、16~17日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が、18~19日には日銀の金融政策決定会合が開かれます。それぞれ、金利上昇抑制について具体的な対策やコメントが出てくるかどうか注視したいところです。逆に、何も出てこない場合、失望売りにつながる恐れもあります。