【日経平均株価】トランプショックは一時的に終わる。上値を試す展開へ

トランプショックは一時的で、日経平均は大幅に反発

2016年11月11日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より30円37銭高の17,374円79銭となりました。

今週は、米大統領選の開票動向を巡って大きく乱高下しました。事前の予想に反して大接戦となり、9日の東京株式市場のザラ場では、選挙結果が確定しませんでした。しかし、共和党候補のドナルド・トランプ氏が「優勢」と伝わったことから、日経平均の終値は919円安の16,251円となりました。日経平均株価を構成する225銘柄すべてが下落しました。

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円相場は一時、1ドル=101円台前半と約1か月ぶりの高値となりました。トランプ氏の当選が決まれば、市場はさらに大きなショックを迎えるという見方が大勢でした。

しかし、実際にトランプ氏の勝利が決まった後の宣言では、選挙期間中の過激な発言とは異なり、経済成長を優先することや他国との協調について言及するといった姿勢が好感され、ショックは一気に消えました。

欧米の株式相場は上昇し、円相場は1ドル=105円台に戻りました。これを受けた10日の東京株式市場では、日経平均株価が大幅反発し、前日比で1,092円以上値上がりし、17,344円となりました。上げ幅は今年最大です。

来週の動きはどうなるでしょうか。直近のトランプショックは後退したと見ていいでしょう。10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は過去最高値を更新しました。

日経平均も、さらに上値を試す展開になるでしょう。11日の東証1部の売買代金は概算で3兆6,150億円と、3日連続で3兆円を上回っており、活況です。

4~9月期決算発表が一巡したこともあり、個別銘柄物色のための材料は少なくなりますが、このまま円安水準が続けば、業績改善や予想利益の上方修正なども期待できます。

ただし、当面はトランプ氏の発言により相場が上下する状況が続きそうです。急な値動きには注意したいところです。

直近の下値めども突破するが、翌日には全値戻しへ

今週の動きをテクニカル面から見てみましょう。9日には米大統領選の開票動向を巡って25日移動平均線、75日移動平均線を下抜けし、さらに終値が、直近の安値めどである、8月26日の安値(16,320円)、9月27日の安値(16,285円)も下回りました。

しかし、翌10日には、大きく窓を開けて反発し、全値戻しとなりました。11日も窓を開けて寄り付きました。

11日はけっきょく陰線引けとなりましたが、それでも10日の終値を上回りました。25日移動平均線、75日移動平均線も再び超えてきました。

トランプ氏の発言にも注意しつつも、目線は上、さらに上値を試す展開へ

来週の動きはどうなるでしょうか。今週は米大統領選を巡って荒い値動きとなりましたが、結果的に、チャートは上昇の形に戻りました。25日移動平均線、75日移動平均線ともに上昇しており、短期移動平均線が中期移動平均線の上にあるという形を保っています。

トランプ氏の発言により、上下することも注意すべきでが、目線は上に持っていいでしょう。来週はさらに上値を試す展開になると思われます。

11日には、一時、直近の上値めどとして意識される4月25日の高値(17,613円)を上回りました。来週はまずここが目標になります。

注意すべき点があるとすれば、11日は窓を開けて寄り付きながら、終値が11月1日の高値(17,473円)を超えられなかったことです。来週、ここで上値を抑えられることになると、17,400~17,500円付近でもみ合うこともあり得ます。

下値のめどとしては25日移動平均線の17,100円あたりです。ただし、当面はここからさらに大きく下がるとは考えづらく、調整があったとしても押し目買いのチャンスと見ていいでしょう。

下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。