ついに松井証券もロボアドバイザーに参入。「投信工房」を試してみた

2016年11月28日、松井証券が投信販売に(再)参入しました。松井証券の投信販売は、ロボアドバイザーによる「投信工房」というサービスがベースになっています。参入が相次ぐロボアドバイザーによるサービス提供ですが、投信工房は他社サービスと比べて何が違うのか、実際に触って確かめてみました。

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続々とサービスが増えている「ロボアドバイザー」っていったい何なの?

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そもそも「ロボアドバイザー」って一体何なんだ、という方もいらっしゃるかと思います。ざっくり言うと、ロボアドバイザーとは投資家の資産運用の志向を機械(ロボット)が診断し、それに合わせた資産を選定、運用してくれるサービスです。実際には、おすすめの資産配分やファンドの提案だけに留まるもの、実際のファンド購入・運用まで行うものに大別されます。

2016年7月にはSBI証券の「SBIファンドロボ」、楽天証券の「楽ラップ」など、ロボアドバイザーによるサービスが相次ぎスタートしました。また、三菱UFJ国際投信の「ポートスター」のように、ロボアドバイザーを使って自社が提供するファンドを提案するようなサービスも出てきています。

  投信工房 SBIファンドロボ 楽ラップ ポートスター
提供する会社 松井証券 SBI証券 楽天証券 三菱UFJ国際投信
無料診断で答える質問数 8問 6問 15問 5問
提案してくれるファンド等のタイプ 国際分散投資が可能な複数のファンドを組み合わせたポートフォリオ SBI証券が販売するファンドから1本を提案 7つの資産カテゴリーに基づく資産配分を提案。各資産カテゴリーに関連するファンドを運用 eMAXISの5種類のバランスファンドから1つを提案

出所:各社サービス内容をもとに投信1編集部作成

「投信工房」と「楽ラップ」はファンドラップを標榜しており、複数のファンドを組み合わせたポートフォリオが提案されます。一方「SBIファンドロボ」と「ポートスター」では1本のファンドを選ぶことになります。初心者がファンドをまず1本選びたい、ということであればこれらのサービスのほうが向いているかもしれません。

「投信工房」はファンドラップからお金のかかる部分を排除した!?

ファンドラップとは、ロボアドバイザーが行うサービスを有人で(店舗で・対面で)行うものだとイメージいただければよいかと思います。しかし、ファンドラップと聞くと拒否反応がある方も多いかもしれません。実際、大手証券会社が提供するファンドラップの中には手数料が極めて高いものがあるのは事実です。

では、松井証券の「投信工房」は大手証券のファンドラップと何が違うのでしょうか。投信工房のサイトには「ファンドラップ-X(営業員)-Y(投資一任報酬)+Z(最終判断)」という式が示されています。

投信工房は、いわゆるファンドラップから「有人の提案サービス」「運用を一任することでかかる費用」を削減する一方、「最終的な判断は投資家本人が行う」ことで低コストを実現していることが特徴のようです。

実際に無料診断をやってみた

今回は実際に、投信工房の無料診断を体験してみました。この診断では個人のリスク許容度を判断します。8問の質問内容には、年齢や投資経験などが含まれます。ちなみに、楽ラップでは15問の回答が必要ですが、これは性格診断に近いという印象を受けました(すぐに答えられるものが多いので15問でもそれほど時間はかかりません)。

回答が終わると、おすすめの資産配分とファンドが示されます。筆者の場合、診断結果は「バランス型」で、リスク許容度は中程度、選択されたポートフォリオは「分散投資(バランス型)」となりました。

ノーロード中心で信託報酬も低めのファンドによるポートフォリオを構成

「投信工房」では、提案するファンドの信託報酬についても低コストになるようラインナップしています。ノーロード(購入時手数料無料)ファンドで、信託報酬などの年間コストについても低いものがセレクトされているようです。その結果、投信工房が提案するポートフォリオの年間コストは平均0.37%(2016年11月28日サービス開示時点)とされており、かなりの低コスト投資を提案してくれていると言えます。

対する楽ラップの場合、手数料は固定報酬型か成功報酬併用型を選ぶことになります。固定報酬型なら最大で運用資産の0.702%(税込・年率)。成功報酬併用型だと投資顧問料と運用管理手数料に加え、実質運用益に5.40%(税込)を乗じた額がかかってきます。成功報酬ですから当然と言えば当然ですが、運用がうまくいけばいくほど手数料もかかる…ということになりますね。

積み立てるか一度に投資していくか

投信工房のもう1つの特徴は、500円からの積立投資が可能になっていることです。一時の上がった下がったを気にせず、コツコツと買うことで時間的な面でもリスク分散しながら投資していくことができる点が積立投資のメリットです。また、定期的に引き落としてもらえるので、給与天引き感覚で投資できるのも初心者や忙しい人にはいいかもしれません。

対する楽ラップは、積立というよりも、一度にまとまった資金をお任せで運用してもらうことにポイントがあるようです。投資額の増額・減額やそのタイミングは自分で判断する必要があります。

リバランス積立は特許出願中。自分でポートフォリオを組み替えるのは上級者向け?

投信工房には今回「リバランス積立」という新サービスも搭載されています。これは、自動的に購入金額を調整することでポートフォリオの資産配分を崩さずに積立投資できる機能で、現在特許出願中です。購入タイミングに合わせ、自動でリバランスしながら積み立てていけるうえ、リバランス積立時の購入手数料も無料です。

また、市場や経済環境などに大きな変化があった場合には、ロボアドバイザーが提案したモデルポートフォリオの構成銘柄や目標比率の変更も提案してくれます。このモデルポートフォリオの見直し提案も無料でしてもらえます。

さらに、提案されたポートフォリオの構成銘柄や目標比率を自分自身でカスタマイズすることもできます(これも無料です)。ただ、株初心者がここに手を入れるのは少し難しいかもしれません。また、目標ポートフォリオを自分でカスタマイズした場合、モデルポートフォリオの見直し提案はされなくなります。上級者向けと言えそうです。

ひと手間? 投資信託口座の開設は総合口座開設後にさっと済ませよう

投信工房は無料で便利な機能が数多く搭載されています。少し面倒なのは、他のネット証券では総合口座から直接ファンドが購入できるのに対し、松井証券では投資信託口座を開かなければならないことでしょうか。ただし、総合口座開設後、サイト上ですぐに投信口座も開設できるので、総合口座のログインIDとパスワードをもらったついでに開けてしまうといいですよ。

まとめ

いかがでしたか?

投信工房を体験してみて、このサービスはこういう方におすすめかなと感じました。

  • これから投信を買ってみたい方
  • コツコツと積み立て、時間分散も図りながら資産を形成したい方
  • 国際分散投資に興味がある方
  • 低水準のコストでファンドラップを試してみたい方
  • 上級者になったら自分でポートフォリオも工夫してみたい方

気になる方はこの記事をぜひ参考にしてみてください。

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投信1編集部

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