中高生の金銭トラブルは「親の目に留まりにくい」

あまり考えたくはないですが、スマホ1つで出会ったことすら無い人にも送金ができてしまう時代。思春期に入ると親とのコミュニケーションが減りやすいうえ、近頃はさまざまな決済がスマホ上で行われるため郵便物や電話などから親がトラブルを察するのが難しくなっています。

そのため、親が気づいた時にはかなり深刻な状況になってからということもあるのです。

その点、小学生のお小遣いのトラブルは、親も気づきやすいですし、お金について一緒に考えるよいきっかけになります。まだ幼くて親の目が届くうちに、小さな失敗を経験させてあげることも重要です。

わが子の「関心・経験」に合わせたお金の教育を

中学生や高校生は身体がどんどん大きくなり、難しいこともずいぶんと知っている様子ですが、実は見た目ほど大人ではありません。お金に関して言えば、買い物はできるし大きな金額の計算もできるのですが、肝心な生活経験がほとんどないため大切な知識が抜け落ちています。

金融教育に関心がある親御さんのなかには、「株式投資を子どもに教えたい」「起業する力を身につけさせたい」という方もいます。これらも社会に興味を持たせる大切な経験ではあるのですが、子どもの年齢や興味関心と生活経験を見ながらでないと、地に足がつかないものになってしまいかねません。