皆さんがご存知の通り、通常の投資で利益に税金がかかるところが、つみたてNISAであれば非課税になります。

本来、税金が掛かる投資が非課税になりますので、つみたてNISAを利用していても、なんとなく確定申告が必要な気もしてきますね。

そこで本日は「つみたてNISAで投資をした場合に確定申告は必要なのか」について、10年以上大手証券会社に勤務した私からお話しします。

つみたてNISAの概要

まず、つみたてNISAがどういった制度なのか、金融庁「つみたてNISAの概要」をもとに見ていきましょう。

利用可能な人

日本に住んでいる20歳以上の方なら誰でも口座開設が可能です。

口座開設数

1人1口座までです。つみたてNISAは一人につき一つの金融機関にしか口座開設ができませんし、通常NISAとの併用も不可になっています。

投資対象商品

投資信託が中心です。つみたてNISAを通じて購入する金融商品は、金融庁が定めた約200本の投資信託の中から選びます。
※参考 金融庁「つみたてNISA対象商品届出一覧」(対象資産別)

売却益の扱い

つみたてNISAの場合、投資信託を売却して得た利益が非課税です。通常の証券口座で購入した場合は、その利益に対して現状20.315%の税金が掛かります。

売却益の非課税期間

投資信託を購入してから20年間です。20年を超えて保有する場合は、その後課税口座に移る形になります。

つみたてNISA非課税枠の年間上限

40万円です。

投資可能期間

2042年までです。つみたてNISAが2018年に始まった当初は2037年までの期間でしたが、2020年度の税制改正により5年延長されています。