70歳以上世帯「金融資産保有額」(※金融資産を保有していない世帯を含む)
「中央値」に注目すると、1000万円です。中央値とは数字を一つずつ順番に並べていき、真ん中にくる数字を言います。
平均値が一部のかけ離れた値に引っ張られやすい性質なのに対し、中央値は実態を表しやすいと言われます。
つまり70代の貯蓄額を知るには、中央値である1000万円が参考になりそうですね。
60代の定年までにコツコツ貯めていた世帯でも、70代以降になれば切り崩す時期に来ている可能性もあります。
一方、70歳以上の世帯で「2000万円以上」が残っている世帯は29.4%います。3割近い世帯は2000万円の資産があるということですね。また3000万円以上の世帯も19.0%います。
ただし貯蓄がない世帯が18.6%いることにも注目しましょう。このような二極化の様子から、老後格差も厳しいことがみてとれます。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)