2. オリックスの株価を動かすリスク②「事業拡大やM&Aなどの不確実性による影響」
オリックスは事業拡大やM&Aなどを積極的に進める会社です。
動きが活発な分、新たなリスクや複雑化したリスクに直面した場合、これらのリスクに十分に対応できず、予期しない多額の費用が発生する可能性があります。
また、事業や事業機会が想定通り拡大しない場合や、他社との競争により収益性が損なわれる場合などは、期待した結果を得られない可能性もあります。
とりわけ、M&Aなどは失敗すると、財務上の損失を被るだけではなく、将来の事業機会を失う、または当初想定した時期や価格で売却できないなどの可能性もあります。
また、投資先の財政状態が悪化した場合、信用補完や追加投資などの財政支援が必要となる可能性もあります。
3. オリックスの株価を動かすリスク③「金利相場の変動による影響」
オリックスの事業は、国内外の金利変動リスクにさらされています。
金利の急激な上昇もしくは上昇懸念時には、資金調達コストが上昇する一方で、ファイナンス・リースと営業貸付金などの新規取引において、市場金利の上昇に見合うリース料や貸付金利の引き上げを実現できない可能性があります。
貸付金利が変動金利の場合、金利の上昇時には同貸付に対する顧客の支払負担が増加し、顧客の支払能力や財政状態に悪影響が及ぶ可能性がある一方、金利の低下時には、営業貸付金の早期弁済等が促進され、オリックスグループの資産が減少する可能性もあります。
執筆者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォームに入社し、現在はメディア事業部・メディアグロース企画推進室マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
新潟県立新津高等学校を経て、2013年に慶応義塾大学商学部を卒業。学部では、岡本大輔研究会にて企業評価論、計量経営学を専攻していた。
最終更新日:2023/11/03