50代世帯、負債を抜いた「純貯蓄額」はいくらか
50代の世帯では、住宅ローンなどの負債を抱えている世帯もいることでしょう。貯蓄がある一方で負債を抱える場合、ほんとうの貯蓄額が見えにくくなります。
ほんとうの貯蓄額を知るために、今度は平均の「負債額」を確認してみましょう。貯蓄額から負債額を引くことで「ほんとうの貯蓄額=純貯蓄額」が見えてきます。
同じく金融広報中央委員会の調査から抽出します。
50歳代・二人以上世帯の借入額(借入金有無回答世帯)
50歳代・二人以上世帯のほんとうの貯蓄額(貯蓄額-借入額)
- 平均値:955万円(1684万円-729万円)
- 中央値:680万円(800万円-120万円)
貯蓄額から負債額を引いた額「純貯蓄額」では、平均でも中央値でも1000万円を下回りました。
家族構成や居住地、持ち家の有無等によって貯蓄事情はさまざまであることが考えられますが、このように平均や中央値でおおよその実態を把握することができます。
平均値や中央値を見て危機感を感じた方もいるかもしれません。
定年退職に向け、今からできることはあるのでしょうか。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)