【日経平均株価】2万円直前にまで迫るも失速。トランプ政権の「ロシアゲート」の影響は?

【株式テクニカル分析】5月20日

2万円台の大台まで1円50銭あまりに迫るも「ロシアゲート」で失速

2017年5月19日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より36円90銭高の19,590円76銭となりました。

日経平均は今週、週初に2万円台に迫りながらも、その後は伸び悩み、失速しました。まず週明けの15日は、先週、大きく上げた反動から調整で始まりました。ただし下げ幅は14円にとどまり、底堅さを感じさせました。実際に、16日には反発し、ザラ場ベースで一時、19,998円49銭と、2万円まであと1円50銭あまりに接近しました。

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ただ、大台を前にその後の勢いが続きません。要因としては、日本株が相変わらず、為替や米景気など外部環境に振られている点が挙げられます。特に米トランプ政権のロシアに関連した疑惑が懸念されます。

米国の複数のメディアは16日、トランプ大統領がコミー米連邦捜査局(FBI)長官(当時)に対し、ロシアとの関係をめぐり辞任したフリン前大統領補佐官への捜査打ち切りを要請したと報じました。1970年代、ニクソン元大統領はウォーターゲート事件の捜査に介入したとから弾劾訴追が避けられなくなり辞任しました。いわゆる「ウォーターゲート事件」です。これになぞらえて、トランプ大統領の今回の疑惑は「ロシアゲート」とも呼ばれています。

今後の展開はどうなるでしょうか。当面は、トランプ大統領が議会で弾劾され辞任するような可能性は低いとされています。19日の米株式相場では、ダウ工業株30種平均が前日比141ドル82セント高の20,804ドル84セントと2日連続で続伸しました。ニューヨーク外国為替市場では円相場が1ドル=111円20~30銭と若干の円高・ドル安で引けました。緊張も一時的に和らいでいるようです。ただし、トランプ大統領による政権運営が混迷すると、目玉政策である大型減税策やインフラ投資の実現が遠のくことになり、株安・ドル安が起こることになります。

来週25日には石油輸出国機構(OPEC)総会、26~27日はイタリアで主要7カ国首脳会議(G7サミット)なども行われます。外部要因で株価が振られがちでなかなか判断が難しいところですが、柔軟に対応したいところです。

2万円直前で跳ね返されるが、下値はサポートされている

今週の動きをテクニカル面から見てみましょう。先週急上昇した反動で、週初には若干の押しが入りました。ただし、17日まではザラ場ベースでも15日の安値(19,740円)を下回ることはなく、再度上昇する勢いを感じさせました。

18日には米国の「ロシアゲート」の影響などから大きく窓を空けて下げました。ただし、下落は続かず、19,600円前後で踏みとどまるような形になっています。

トランプ政権に対する不透明感はあるものの、目線は上に持ちたい

今後の動きはどうなるでしょうか。トランプ政権に対する不透明感はあるものの、チャートの形は引き続き上昇トレンドと見ていいと思います。理由はまず、下値の堅さを感じることです。19,500円~19,600円あたりは昨年末からもみ合い、かなり積み上がっていいます。今週の動きを見ると、このあたりがサポートラインになっています。

さらに今週、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜け、ゴールデンクロスが形成されました。この前にゴールデンクロスが発生したのは昨年の8月中旬で、以降、4月上旬まで着実に上昇しました。

来週初、今週の安値である18日の19,449円を下回るようであれば警戒が必要ですが、陽線から始まるようであれば、目線を上に、大台の2万円、さらにその上を狙っていいと思います。

下原 一晃

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下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。