労働力不足は賃上げ不足?元大学教授が考察
労働力不足が労働力余剰より望ましい理由とは
yoshi0511/shutterstock.com
労働力不足は経営者目線で困った事でしょうが、労働者や日本経済にとっては望ましい事なのです(経済評論家 塚崎公義)。
低成長でも労働力は不足
日本経済は、バブル崩壊後の長期低迷期を通じて低成長が続いています。アベノミクスの時には労働力不足が深刻だと言われていましたが、当時も経済成長率は若干のプラスという程度でした。
最近も、新型コロナ不況から少しずつ回復しているのでしょうか、労働力不足を訴える声が再び聞こえるようになってきました。
むしろ、日銀短観(企業対象の大規模アンケート)などを見ると、労働力不足の程度はアベノミクス当時に近づきつつあるのかも知れません。
執筆者
1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ。2022年に久留米大学を定年退職し、現在は経済評論家。
【近著】『なんだ、そうなのか! 経済入門』『老後破産しないためのお金の教科書』『経済暴論: 誰も言わなかった「社会とマネー」の奇怪な正体』『一番わかりやすい日本経済入門』『日本経済が黄金期に入ったこれだけの理由』『大学の常識は、世間の非常識』【雑誌寄稿等】Facebook等にて適宜ご紹介