2. 60歳代後半「シニアのひとり世帯」の年収のうち、年金はいくら?

次に、年金生活が始まる人が多い「60歳代後半」の、単身世帯の年間収入と内訳をみていきます。

出所:総務省「2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果 結果の概要」

2.1 【男女別】65~69歳「ひとり世帯」の年間収入の内訳

男性:306万9000円
女性:236万3000円

【内訳】男性

  • 公的年金・恩給給付:135万7000円
  • 勤め先収入:96万8000円
  • 企業年金・個人年金給付:32万6000円
  • 事業・内職収入:28万9000円

内訳【女性】

  • 公的年金・恩給給付:115万5000円
  • 勤め先収入:58万1000円
  • 企業年金・個人年金給付:24万5000円
  • 事業・内職収入:23万3000円

65歳~69歳では、勤め先からの収入も大幅にダウンしますね。

ここで、厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、サラリーマンだった人が受け取る厚生年金の平均月額を見てみましょう。

2.2 厚生年金保険(第1号)の平均月額

  • 〈全体〉平均年金月額:14万4366円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万4742円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万3808円

※国民年金の金額を含む

出所:「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

厚生年金保険(第1号)の平均年金月額を見ると、男性と女性では6万934円も差があることがわかります。賃金や勤続年数の男女差がこの背景にあることは確かでしょう。

ちなみにこの厚生年金の月額には、国民年金部分(月額平均:男女ともに5万円台)も含まれます。

自営業やフリーランスなど、厚生年金加入期間がない人の場合は、国民年金のみの受給となります。老後に向けてより手厚くお金の準備をしていく必要があるでしょう。