スターバックスはなぜ京都や沖縄に多いのか?

スタバの出店状況が偏っている背景をデータから見る

スターバックス(スタバ)は今や誰もが知る有名コーヒーチェーン店です。急に暑さを増したなか、深い緑色のロゴマークを見かけると、少し涼んでいこうかなと思われる方も多いのではないでしょうか。

今回はスターバックスにおける都道府県別の出店状況を見ながら、その出店戦略を読み解いてみましょう。

日本でのスタバ展開は早くも20年超!

では、日本でのスターバックスの出店数を見ていきましょう。スターバックスのウェブサイトによるデータを各県ごとに集計すると、2017年7月8日時点で全国に1,275店舗あります(投信1編集部データ分析室調べ)。

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スターバックスが1996年8月に日本第1号店の「銀座松屋通り店」を出店してから20年以上が経ちますが、これだけの店舗数がある現在、多くの方にとってより身近になったと言えるのではないでしょうか。

スターバックスの店舗展開を都道府県別に見ると、最も出店数が多いのが東京都の310店舗で、全体の約4分の1を占めます。次いで多いのが神奈川県の100店舗で全体の約8%、3番目が大阪府の97店舗となっています。

当然ながら、人口の多い都道府県に多く出店していることが分かります。

人口比でスタバの多い県、少ない県

では次に、各都道府県における10万人当たりの店舗数を見てみましょう。

下図は、スターバックスのウェブサイトと2015年10月1日現在の国勢調査による人口をもとに投信1編集部データ分析室がまとめたものです。

日本全体の人口を約1億2,700万人とすると、スターバックスは10万人に1店舗あることになります。ひとまず「日本全国で平均するとスタバの店舗は10万人当たり1店舗」と頭に入れておいてください。

では、その視点で改めて各都道府県における人口10万人当たりのスタバの出店状況を見てみましょう。

まず、もっとも目を引くのが東京都の2.3店舗です。全国平均が1店舗であることを考えると、非常に高い水準です。他の大都市を抱える愛知県や大阪府、埼玉県といった府県を見ても、東京におけるスタバの店舗展開が進んでいることが分かります。

愛知県などはコメダ珈琲に見られるように「喫茶」の文化がありながらも、東京には及びません。ここからは、スタバが単に飲食や空き時間の休息だけに利用されているのではないということが想像できます。

実際、都心のスタバは友達同士で時間を過ごすだけではなく、ビジネスパーソンが打ち合わせに利用したり、学生が勉強していたりします。

「人口は少ないがスタバは多い」地域とは

次に、人口が少ないにもかかわらず、10万人当たりのスタバの出店数が多い地域を見てみましょう。ここで注目すべきは沖縄県の1.5店舗と京都府の1.3店舗です。実際、沖縄県の人口は約140万人ですがスタバは21店舗あり、京都府の人口は約260万人ですが33店舗あります。

沖縄県と京都府は、なぜ人口10万人当たりのスタバの店舗数が多いのでしょうか。

ここで真っ先に思い浮かぶのは、両府県は日本有数の観光地であることではないでしょうか。つまり、両府県に関しては地元の人口による需要だけではなく、国内観光客や外国人観光客といったインバウンド需要も取り込める地域だということです。

よくよく考えてみれば、東京都も商業都市であるだけではなく、世界的観光地という側面もあります。

また、沖縄県や京都府に次いで山梨県も人口当たりの出店数が多い県です。山梨県には富士山という日本を代表する観光スポットもありますし、同県を通る高速道路のサービスエリアにも店舗があります。

こうしてみると、スタバは利用者の生活シーンをうまくとらえて集客できているコーヒーショップでもありますが、観光客にとって初めて訪れる街で慣れ親しんだ雰囲気とメニューが迎えてくれる店ということもできるのではないでしょうか。

海外に旅行した際に、スタバだけではなく、マクドナルドなども含めて日本でよく見かける看板を目にすると、つい立ち寄ってしまったという経験のある方も多いのではないでしょうか。

まとめにかえて

いかがだったでしょうか。沖縄県や京都府が観光地だというと北海道はどうなっているんだというご指摘もあるかと思います。その北海道の人口10万人に対するスタバの出店数は0.6店舗と、全国平均を下回っています。

北海道は面積が広く、人口密度が小さいことも影響しているのかもしれませんが、北海道にも海外旅行客は多く、今後の出店余地はありそうです。スタバの出店状況を見ながら日本の観光地としての熱量を測るのも面白そうです。

投信1編集部

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