日本証券業協会によると、2022年末時点でのNISA口座の開設数は1179万口座となり、2014年の制度開始以降右肩上がりに増加している状況です。
多くの人が投資に関心を抱く一方、中には「投資は怖い」「元本を減らしたくない」と考える人もいるでしょう。
しかし、実は「投資をしないリスク」というものも存在します。
ここでは「投資は危険」と考える人が見逃しているリスクについて考えていきましょう。
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物価が上がればお金の価値が下がる
長らくデフレが続いてきた日本では、物価の上昇を実感する機会はあまりなかったかもしれません。
しかし、日本銀行は2013年に物価の上昇率を前年対比+2%にすることを目標としており、その目標は今なお継続されています。
もし物価が毎年2%ずつ上昇していくと、お金の価値はどうなるでしょうか。
1年間で物価が2%上がると、100万円の価格で売られていたものが102万円へと値上がりします。
預貯金で2%以上の利息が得られれば値上がりにも対処できますが、低金利環境が続く日本では利息がほぼつかない状況です。
つまり物価が上昇する環境においては、物価上昇率以上の利回りを得なければ、実質お金の価値が目減りしてしまうこととなるのです。
物価の上昇に備えるためには?
物価上昇への対策として有効だといわれているのが、株式投資や投資信託、不動産投資などの資産運用です。
株式投資を例に考えてみましょう。
これまで企業が100円で売っていたものが120円に値上がりすると、企業の売上が増加する要因となります。
株式投資が物価上昇に強いといわれているのは、「価格上昇→収益増加→株価の上昇」という図式が成り立ちやすいためです。
物価が上昇する状況下では、このように物価上昇に強い資産を保有することが大切です。
「いきなり株式投資や不動産投資はハードルが高い」という場合は、つみたてNISAの制度を活用することを検討しましょう。
次の章でつみたてNISAのポイントを解説します。