2. リタイア後「65歳以上・無職世帯」平均的な家計収支

では、総務省「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」より、65歳以上・夫婦のみ無職世帯の家計収支を見ていきます。

2.1 65歳以上・夫婦のみ無職世帯の月の家計収支

出所：総務省「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」

実収入：24万6237円（うち社会保障給付：22万0418円）

支出合計：26万8508円

  • 消費支出：23万6696円
  • 非消費支出：3万1812円

月の収支：2万2271円の赤字

収入に対して支出の方が大きく、約2万2000円の赤字となりました。

不足分は、貯蓄を取り崩すことになるでしょう。近年は、リタイア後も働く方が増えているようです。健康であれば、仕事をして収入を得るという選択肢もでてきますね。

65歳以上・無職世帯の年齢階級別の実収入と支出も確認しておきましょう。

2.2 65歳以上・無職世帯の年齢階級別：実収入・支出合計

出所：総務省「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」

【65～69歳「二人以上世帯の収入・支出」】

  • 実収入：27万7757円
  • 支出合計：32万647円

→4万2890円の赤字

【70～74歳「二人以上世帯の収入・支出」】

  • 実収入：25万8359円
  • 支出合計：28万3211円

→2万4852円の赤字

【75歳以上「二人以上世帯の収入・支出」】

  • 実収入：23万5223円
  • 支出合計：25万489円

→1万5266円の赤字

65歳以上、70歳以上、75歳以上、全ての年齢層で毎月赤字になっています。特に、65歳～69歳は約4万3000円と大きな赤字です。

収入や支出は、世帯によって異なります。とはいえ、いま現役世代の方たちが年金を受け取る頃には、もらえる年金額が引き下げられている可能性もあります。

また、年齢を重ねれば体力も落ち、いつまでも健康でいられるという保障はありません。医療費や介護費も加味しながら、年金だけに頼らないマネープランを検討する必要がありそうですね。