【日経平均株価】2万3,000円台を付けた後は続落。大幅下落もあるか、それとも一時的な調整か

【株式テクニカル】2017年11月11日

バブル崩壊後の戻り高値(22,666円)を更新

2017年11月10日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より187円29銭安の22,681円42銭となりました。3日続落です。

米国では9日、上院共和党が税制改革案で法人税減税を2019年に先送りすると報じられたことから、ダウ工業株30種平均が8営業日ぶりに反落しました。日本株もその流れを受けて、海外の投資家を中心にリスクを避ける動きが広がりました。

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足元では、4~9月期の決算発表で日本企業の業績が好調なことから海外勢の買いが進んでいましたが、決算発表も終盤にさしかかり、目先の利益を確定する売りも出ました。

今後の展開はどうなるでしょうか。9週続伸しているだけに、いよいよ反転するのではないかと懸念する声もあります。

ただ、7日の日経平均株価は22,937円と、1992年1月9日以来およそ25年10か月ぶりとなる高値を付け、96年6月26日に付けたバブル崩壊後の戻り高値(22,666円)を更新しました。10日は前日比で一時356円安となる場面もありましたが、終値は22,666円を割り込まなかったあたりに強さを感じます。

心配なのは米国株と為替の動向ですが、10日の米株式市場で、ダウは小幅に続落したものの下落幅は限定的でした。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小反発しています。

サウジアラビアとイランの対立など中東の地政学リスクが意識されるところですが、10日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3日ぶりに小反落し、前日比5銭円安・ドル高の1ドル=113円45~55銭で取引を終えており「有事の円買い」が進んでいるわけではありません。

日本株は依然として、米国株などと比べて割安感があります。今回の調整に対して、これまで急速な上昇を眺めながら押し目がなく買えていなかった投資家が参入してくることも考えられます。その場合には積極的にチャンスを取りに行きたいところです。

約1か月ぶりに5日移動平均線を割り込む

今週の動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。10月2日から1か月間にわたり、5日移動平均線に下値をサポートされ、上昇を続けてきましたが、11月10日にはローソク足の実体がこの5日移動平均線を割り込みました。

注目すべきは9日の動きです。午前にはザラバで2万3000円台を上回ったものの、午後には一転して売りが優勢となりました。ローソク足は実体が小さく、上下ともにヒゲが長い形になりました。まさに乱高下で、投資家が強弱入り乱れていたことがわかります。

22,000円割れあたりまでは押し目買い狙いで

今後の動きはどうなるでしょうか。チャートのセオリーとしては、高値圏で上ヒゲの長いローソクが出ると反落を暗示します。

このため10日は窓をあけて寄りついたことから、ここからさらに下がることも予想されましたが、実際には窓埋めの陽線となりました。前日の安値(22,522円)あたりで下値をサポートされていることに加え、ブル崩壊後の戻り高値(22,666円)も割り込みませんでした。こういった点から、短期的には調整局面となりましたが、目線は引き続き上に持っていいと思います。

押し目狙いの下値めどとしては、今週の安値の22,500円あたり、先週の窓埋めとなる22,200円あたりです。やや値幅はありますが、それでも25日移動平均線よりも上です。

上値めどとしては、9日のザラバの高値(23,382円)のほか、1989年12月に付けた史上最高値(38,915円)から2009年3月のバブル崩壊後の最安値(7,054円)までの下げ幅の「半値戻し」の22,985円あたりになります。9日はこの半値にいったんタッチして下がってしまいましたが、今後ここを超えるようであれば「半値戻しは全値戻し」への期待も大きくなります。

下原 一晃

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下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。