今年はコロナも明けて、旅行に行かれた家族も多いのではないでしょうか?夏のボーナス支給もあり、少し奮発した旅行計画を立てている方も少なくないかもしれませんね。

ただ、株式会社ロイヤリティ マーケティングが発表した「第58回 Ponta消費意識調査 2023年6月発表」を参考に見てみると、夏のボーナスの使い道の第1位はやはり「貯金・預貯金」でした。

預貯金の用途も、「老後の生活への備え」が一番多く61.6%で皆さんの関心が老後に多いことがわかりますね。

実際に、老後生活を控えている昨今の60歳代のお金事情はどうなっているのでしょうか。

1.  60歳代で「貯蓄ゼロ世帯」は何パーセントか。平均と中央値も見る

まずは60歳代の貯蓄事情について確認しましょう。

物価高騰が続く時代、年金のみに頼るのは現実的ではなくなりつつあります。年金で不足する部分を補うのが貯蓄ですが、60歳代はどれくらい貯蓄を保有しているのでしょうか。

今回は金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上上世帯調査](令和4年)」をもとに、60歳代・二人以上世帯の貯蓄を確認しましょう。

【60歳代・二人以上世帯の貯蓄平均と中央値】

平均:1819万円・中央値:700万円

  • 金融資産非保有:20.8%
  • 100万円未満:6.1%
  • 100~200万円未満:5.5%
  • 200~300万円未満:3.3%
  • 300~400万円未満:3.2%
  • 400~500万円未満:3.4%
  • 500~700万円未満:5.3%
  • 700~1000万円未満:6.1%
  • 1000~1500万円未満:8.6%
  • 1500~2000万円未満:5.7%
  • 2000~3000万円未満:8.8%
  • 3000万円以上:20.3%
  • 無回答:2.9%

60歳代の貯蓄ゼロ世帯は約2割となっています。

平均は2000万円に近くになるものの、より実態に近い中央値は700万円となっており、60歳代の約半数が貯蓄700万円未満です。

多くの60歳代は貯蓄に余裕があるとは言い切れないようすがわかります。