2. 国民年金:女性の平均年金月額はいくら?

現役時代の働き方が老後に受け取る年金額に大きく影響することが分かりました。

では、実際の受給額はいくらなのか。現在のシニア世代の年金受給額に関する資料をもとに年金事情を見ていきましょう。

厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、女性の国民年金(老齢基礎年金)の平均月額は以下のとおりです。

2.1 国民年金(老齢基礎年金)

女性の国民年金の平均月額:5万4346円

全員一律の保険料を納める国民年金ですが、毎年度見直しが行われるため、国民年金に加入するタイミングによって年金受給額に多少の差が生じます。

また、40年間全ての保険料を納めることができなかった場合には、満額から未納期間分が差し引かれるため、ここでも年金受給額に差が生じます。

こうした個人差を見るために、年金月額1万円ごとの人数分布を見ていきましょう。

出所:厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

国民年金:女性の総受給権者数:1894万5142人

  • ~1万円未満:5万7852人(0.3%)
  • 1万円~2万円未満:22万7254人(1.1%)
  • 2万円~3万円未満:68万9150人(3.6%)
  • 3万円~4万円未満:208万643人(10.9%)
  • 4万円~5万円未満:329万5457人(17.3%)
  • 5万円~6万円未満:470万2003人(24.8%)
  • 6万円~7万円未満:643万8667人(33.9%)
  • 7万円以上~:145万4116人(7.6%)

2023年度の国民年金の満額は月額6万円台です。

上記を見ると41.5%の方が月額6万円以上の年金を受け取っていますので、シニア女性の約4割が満額に近い国民年金を受給していることがわかります。