3. 年金支給日に標準夫婦世帯に「約45万円」が支給された理由

まず、年金の支給は偶数月に「2ヶ月分」が支給される点がポイントです。年金支給日に支給される年金は2ヶ月分。つまり「約45万円」は月額ではありません。

44万9000円÷2=22万4500円

こちらが夫婦の年金の月額といえます。

先ほどの厚生年金のモデルケースを振り返りましょう。67歳以下の人の標準的な夫婦世帯では、月22万4482円が支給されています。

つまり、44万9000円(2ヶ月分)が支給される夫婦はまさに「標準的な世帯」だということです。

4. 年金「約45万円」から天引きされるお金とは?

標準的な夫婦世帯は年金支給日に約45万円が支給されるとお伝えしましたが、実際の「振込額=手取り額」はこれより少なくなります。

老齢年金からも、現役時代と同様に各種税金や保険料が天引きされるからです。

年金から天引きされる4つの項目を確認していきましょう。

4.1 年金から天引きされるお金①介護保険料

40歳から健康保険料に上乗せする形で納めるのが、介護保険料です。年額18万円以上の年金を受給している場合、年金から天引きされます。

4.2 年金から天引きされるお金②健康保険料

国民健康保険に加入している方は、原則年金からの天引きでその保険料を納めます。また、75歳以降に加入する後期高齢者医療制度の保険料も、年金天引きの対象です。

こちらも、年額18万円以上の年金を受給している場合など、各種条件があります。

4.3 年金から天引きされるお金③個人住民税

前年度の収入をもとに計算される住民税も、年金から天引きされるもののひとつ。ただし、遺族年金や障害年金は非課税です。