「少子高齢化」を背景に老後に受給する年金に対して不安を抱かれている方も多いのではないでしょうか。

2024年1月19日、総務省統計局から公表された2023年12月分の「2020年基準 消費者物価指数」は前年同月比で3.0%上昇。

昨今の物価上昇も老後に対する不安要素の一つです。

退職を遅らせたり、将来受け取る年金の受給額を増やす為に受給時期を後ろ倒しにしたりと対策することもできますが、お金に関する不安は高まっています。

今回は、老後の実収入となる厚生年金「月額20万」を目安に、シニアの年金事情について確認していきましょう。

1. 【速報】国民年金・厚生年金「2024年度の受給額」が決定！

2024年1月19日、厚生労働省より2024年度（令和6年度）の年金額例が発表されました。

くわしくみると、国民年金（老齢基礎年金）の満額は6万8000円。夫婦2人分の標準（※1）的な年金は23万483円。前年度より6000円以上の増加となりました。

※1 平均的な収入（平均標準報酬（賞与含む月額換算）43万9000円）で40年間就業した場合に受け取り始める年金（老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金（満額））の給付水準。

注釈のとおり、厚生年金の金額は「40年間会社員として月額43万9000円を稼いだ夫の厚生年金と国民年金」と「40年間専業主婦（もしくは自営業など）だった妻」の夫婦2人分の額です。

2023年度（令和5年度）が22万4482円だったため、6001円増えた形です。ちなみに、2022年度（令和4年度）は21万9593円でした。2年連続のプラス改定となります。

これまではマイナス改定が続いていたので、シニアにとっては嬉しい「プラス改定」に思えます。

しかし、厚生年金は個人の働き方で大きな個人差がうまれます。現状をしっかりとおさらいしていきましょう。