2. 60歳までにいくら貯まる?資産運用シミュレーション
前章では新NISAの概要・メリットについて紹介しましたが、実際どのくらい老後までにお金を増やすことができるのでしょうか。
本章では、金融庁が運営している「資産運用シミュレーション」を用いて、シミュレーションをしていきましょう。
2.1 年率3% 毎月5万円を20年間投資をした場合
40歳の人が60歳までの20年間に、年率3%で毎月5万円の積立投資をした場合、下記のシミュレーション結果となりました。
- 運用結果:1641万5000円
- 運用利益:441万5000円
- 投資元本:1200万円
20年間毎月5万円の積立投資をした場合、20年間で投資の元本は1200万円となります。
この金額を年3%で運用した場合、運用利益は441万5000円となり、20年間でトータル1641万5000円となります。
もし一般の課税口座で資産運用を行った場合、利益に対して約20%の税金がかかりますが、新NISAの場合は運用利益が「すべて非課税」となります。
つまり、本来であれば運用利益の20%である88万3000円は税金として徴収されるところが、非課税となるため自分の手元に残すことができるのです。
非課税分となった88万3000円だけでも、老後生活の数ヶ月もしくは数年は暮らしていける金額であるため、新NISA制度のありがたさを実感できるものといえます。
2.2 年率5% 毎月10万円を10年間投資をした場合
50歳の人が60歳までの10年間に、年率5%で毎月10万円の積立投資をした場合、下記のシミュレーション結果となりました。
- 運用結果:1552万8000円
- 運用利益:352万8000円
- 投資元本:1200万円
元本は同じ2000万円で年率は先ほどよりも高く設定していますが、運用結果は「年率3% 毎月5万円を20年間投資をした場合」のほうが100万円ほど高くなっています。
上記の結果からも分かるように、資産運用は長期的な運用を続けるほど、低い年率でも雪だるま方式で利益が増えていくため、なるべく早いうちから始められると良いでしょう。
3. 新しいNISAを活用して資産運用をしてみよう
本記事では、新NISAの概要・メリットを紹介していきました。
2024年から新たに生まれ変わった「新NISA」を活用すれば、本来であれば税金となる部分が自分の手元に残るため、よりお得に資産運用ができます。
シミュレーション結果をみると分かるように、資産運用は長期投資をすればするほど、毎月の積立額の負担が少なくても、大きな利益を発生しやすいため、新たに始まった新NISAを活用して資産運用をしてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 株式会社400F「【新NISAの利用意向調査】新NISAの利用率は約4割。“つみたて投資枠“での毎月の積立平均金額60,689円と高い傾向に!」
- 金融庁「資産運用シミュレーション」
- 金融庁「新しいNISA」
太田 彩子