1. 日経平均は終値ベースで3万8000円を突破

2024年2月16日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比329円30銭高の3万8487円24銭となりました。前日15日に、34年ぶりに終値ベースで3万8000円を超え、連日でバブル後最高値を更新しました。16日のザラ場では一時、3万8865円と、1989年12月の史上最高値である3万8915円まで50円に迫りました。

今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。16日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比145ドル13セント安の3万8627ドル99セントで終えています。同日に発表された1月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回ったことから、投資家の間に米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退したとの見方が広がり、売られる展開となりました。前日まで連日で過去最高値を更新していたことから利益確定売りも出やすい局面でした。ハイテク株中心のナスダック総合株価指数も3営業日ぶりに反落しています。

ただし、足元の動きを見ると、これらも日本株にとって大きな下値圧力にはならないのではないかと考えられます。直近では世界のマーケットの中でも日本株の上昇トレンドが注目されており、外国人投資家も活発に買いを入れてきています。16日の東証プライム市場の売買代金は6兆7212億円と、過去2番目の高水準でした。ここ1カ月ほどの株高に乗り遅れた投資家が銘柄を物色する動きが続いています。週初から史上最高値を更新してくる可能性もあります。

気になるのが為替相場の動向です。16日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反落し、前日比35銭円安・ドル高の1ドル=150円20~30銭で終えています。1ドル=150円を超えると介入の警戒感から積極的なドル買いが手控えられるところですが、FRBの利下げ観測が遠のいたことから円売り・ドル買いの動きになっています。自動車・機械など輸出関連銘柄にとっては追い風ですが、内需関連企業にとっては原材料・燃料高の影響が出ます。また口先介入も含めた急な値動きになることもあるので注意したいところです。

21日には米エヌビディアの2023年11月~24年1月期決算が発表されます。内容によっては国内の半導体関連株にも影響を与えるため、注目されます。

期待高まる!連日でバブル後最高値を更新しています。

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