では、デメリットや注意したいことには何があるでしょうか。

1. 頼み方が難しい

祖父母に子どもを見てもらうよう頼めるのは良いことですが、頼む際に難しいこともあります。たとえば筆者の長男は20種類以上の食物アレルギーがあり、すべて覚えてもらうのは難しいので、紙に書いて渡しています。他にも子どもは「これじゃないと食べない」というこだわりや、子どもゆえ危険なことも多いですよね。

回数を重ねれば慣れるものですが、初めのうちは気楽に預けるというわけにはいきません。

2. 距離感が難しい

どんなに良い義両親であれ、距離が近過ぎると難しくなるもの。それまで見せなかったイライラしたり怒っている様子をお互い見せ合うこともありますし、慣れ合いからくる揉め事なども起こりやすくなります。最初は距離の取り方に慣れないので、お互いの心地よい距離の取り方を模索していくことになります。

3. 「孫ブルー」にご用心

デメリットというより注意しなければならないことですが、祖父母側が「頼られ過ぎて自分たちの生活が乱される」「体力が追いつかない」ということも。それらを表した「孫ブルー」という言葉も出てきています。彼らの負担にならないよう、予定や体調の兼ね合いを見て、その都度調整することが大切です。

4. 自由度が減る

ヘルプをしてくれるようになれば、台所や冷蔵庫の中なども見られるようになります。また、育児や家のことなど、アレコレと口出しをされることもあるでしょう。

夫でさえ価値観の違いで難しいこともありますから、義両親となるとまた難しいところがあります。「はいはい」と聞いているだけでは苦しくなるので、うまく自分の意向も伝え、折り合いをつけるコミュニケーション力をつけていくことになります。

離れているにしろ、近居にしろ、どちらもメリット・デメリットがあるものです。近居の場合は「お互いどうすり合わせていくか」という面が主に焦点となってくることでしょう。

宮野 茉莉子