2024年2月9日に金融庁が公表した「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」によると、2023年12月末時点でのNISA(一般・つみたて)の買付額はおよそ35兆円にものぼります。

また、新NISAに関する意識調査のなかで「1ヶ月に投資・資産運用にまわす額」は中央値・最頻値がともに3万円であるとわかりました。

2024年1月からは新NISAもスタートし、ますます認知されるようになってきたNISA制度。

今回は、そんな新NISAで「毎月3万円」を積み立てたときに期待できる結果をシミュレーションしました。

利回り3%のケースと5%のケースで比較したシミュレーション結果も掲載しているので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 新NISA(ニーサ)制度をおさらい

2014年1月に創設され、2024年1月に生まれ変わった「NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)」ですが、まずは新NISA制度について今一度おさらいしておきましょう。

【写真全4枚中1枚目】新NISAのポイント。2枚目ではNISAの意識調査の結果を紹介

新NISAのポイント

出所:金融庁「NISAを知る」を元にLIMO編集部にて作成

1.1 新NISAのポイントまとめ

  • 非課税保有期間:無期限化
  • 口座開設期間: 恒久化
  • 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」:併用可能
  • 年間投資枠: 成長投資枠「年間240万円」・つみたて投資枠「年間120万円」
  • 非課税保有限度額:全体で1800万円(成長投資枠:1200万円※枠の再利用可能)

上記のように、これまでのNISAと比べてより長期的な運用ができるようになりました。

インフレや高齢化が進む日本では、このような非課税制度を活用した老後資金の備えについて考える人が増えてきています。

では、NISAを活用している人は毎月どのくらいの金額を投資しているのでしょうか。次章で意識調査の結果を紹介します。

2. 【最新の意識調査】新NISAでの積立額は「月3万円」が最多

キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービスを開発・運営する株式会社ライボの調査機関『Job総研』が「2024年 老後資金の意識調査」を実施。

社会人の男女を対象に、お金の使い道や価値観についての調査を実施しました。

調査概要は下記のとおりです。

  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:現在職を持つすべての社会人(20歳代~50歳代)
  • アンケート母数:男女合計600名(全国)
  • 実施日:2024年1月3日~1月9日
  • 調査会社:株式会社ライボ
  • リリース公開日:2024年1月29日

2.1 個人投資家に支持される「NISA・つみたてNISA」、毎月の投資額は「3万円」

【写真全4枚中2枚目】投資・資産運用経験者に聞いた、投資・資産運用の種類

【老後資金】投資・資産運用経験者に聞いた、投資・資産運用の種類

出所:株式会社ライボ『Job総研』「2024年 老後資金の意識調査 報告書」

現在、投資・資産運用をしていると回答した496人に運用の種類を聞いたところ「NISA・つみたてNISA」(65.1%)が最多という結果となりました。

次いで「株式」が35.7%、「投資信託」が33.1%と続きます。

また、同回答者に尋ねた「投資・資産運用にまわす1ヶ月あたりの額」は平均が8万8000円、中央値・最頻値がともに3万円となりました。

自分に無理のない範囲から資金を捻出し、資産運用にシフトする人が増えてきていることが分かります。

今回は、2024年にスタートした「新NISA」を例に、月額3万円での積立投資をシミュレーションしていきましょう。

毎月3万円を20年間積み立てたら、元本の「720万円」はどれぐらい成長するのでしょうか?ここからは、資産運用のシミュレーション結果を掲載していきます。