2024年3月7日に「年金証書・年金決定通知書」「年金振込通知書」「支給額変更通知書」など、年金に関する重要書類が送付されました。

退職して無職となった場合、主な収入となるのが公的年金です。

厚生年金は、現役時代の「年収」や「加入期間」などによって受給額が決まるため、個人差が大きいのが特徴です。

そこで今回は、2024年度の年金額を解説しながら、厚生年金を月15万円受給する男性の割合や平均受給額をチェックしていきます。

記事後半では、実際に振り込まれる年金額を確認する方法についても紹介しているので、参考にしてみてください。

1. 【6月14日初回支給】厚生年金・国民年金は2.7%の増額

厚生労働省は、2024年度の年金額の例として下記のとおり公表しています。

【写真全3枚中1枚目】2024年度の年金額の例。2枚目は厚生年金の平均受給額を紹介

2024年度の年金額の例

出所:厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします ~年金額は前年度から 2.7%の引上げです~」

  • 国民年金(老齢基礎年金):6万8000円(1人分※1)
  • 厚生年金:23万483円(夫婦2人分※2)

※1昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万7808円(対前年度比+1758円)です。

※2平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準。

※ただし、2023年度の既裁定者(68 歳以上の方)の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額 6万6050 円(対前年度比+1234円)。また、厚生年金の金額は夫婦2人分となっていますが、これは「40年間会社員として月額43万9000円を稼いだ夫の厚生年金と国民年金」と「40年間専業主婦(もしくは自営業など)だった妻」を想定。

国民年金(老齢基礎年金)の満額は、2023年度が6万6250円、2024年度が6万8000円と2年連続で増額しています。

同じ夫婦世帯を想定したモデル年金額は、2023年度(令和5年度)が22万4482円だったので、6001円の増額となりました。

2. 厚生年金と国民年金の平均月額はいくら?

公的年金である「厚生年金」と「国民年金」では、受け取れる年金額が大きく異なります。

一例として、厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金と国民年金の全体、男女別の平均月額は下記のとおりです。

【厚生年金】

  • 男女全体平均月額:14万3973円
  • 男性平均月額:16万3875円
  • 女性平均月額:10万4878円

【国民年金】

  • 男女全体平均月額:5万6316円
  • 男性平均月額:5万8798円
  • 女性平均月額:5万4426円

国民年金は保険料が一律であることから、全体・男女間で差があまり生じていません。

一方で厚生年金では、現役時代の年収や加入期間によって受給額に変動があることから、男女間で6万円ほどの差が見られます。

このように、「年金」といっても受給できる金額は人によってさまざまです。

また「額面で月15万円」という金額は、一見すると少なく感じる方もいるかもしれませんが、平均月額を見ている限りでは平均的な受給額といえそうです。

将来、自分がどれくら年金を受け取れるのかをより詳しく知りたい場合は「ねんきんネット」もしくは「ねんきん定期便」で確認してみると良いでしょう。

では、厚生年金を「月15万円」受給する人はどのくらいいるのでしょうか。次章で一覧表にしていますので、ご覧ください。