北朝鮮の核実験中止発表で株価はどう動く?日経平均は22,000円台を約1か月半ぶりに回復

テクニカル分析ではさらに上値を試す展開。23,000円台への期待も高まる

2018年4月20日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より28円94銭安の22,162円24銭となりました。日本株が戻り基調になっています。18日の東京市場で日経平均株価は、22,000円台を回復しました。

外的なリスク要因が後退。投資家の不安が和らぎ買いが進む

前週末にはトランプ米政権が、フランス、英国とともにシリアのアサド政権に対して攻撃を行ったと発表。中東の地政学リスクが高まるのではないかと懸念されましたが、攻撃は小規模で一度限りとの見方が広がったことから市場では大きな波乱になりませんでした。

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17日~18日には日米首脳会談が行われました。当初、トランプ大統領が対米貿易黒字問題や通貨政策などに関して強い要求をしてくるのではないかと警戒されていましたが、実際には踏み込んだ発言はなされず、無難に終了しました。

これらを受けて、海外の投資家を中心に安心感が広がり、19日には一時、200円以上の上げ幅となりました。外国為替市場で円相場が円安・ドル高方向に振れていることも好感されました。

来週以降の注目ポイントとは

来週以降の動きはどうなるでしょうか。1月下旬以降、さまざまなリスクへの懸念から世界的な株安傾向が続いていましたが、ここにきてそれらへの不安が和らぎつつあります。

米中の貿易摩擦問題は楽観できないものの、両国ともに現実的な落としどころを探っているとされます。

また、北朝鮮は核実験とICBM発射実験中止、核実験場も廃棄と発表するなど、今後の動向を注意深く見守る必要はありますが、地政学リスクの後退感が一気に出ることも予想され、為替レート及び株価への影響を及ぼす可能性が高そうです。

一方、来週から主要企業の決算が本格化します。しばらく続いた円高や米中の貿易摩擦への不安から、企業の業績見通しは慎重になると思われますが、リスクの後退とともに、業績改善が期待されることになれば、個別銘柄の物色も活発になるのではないでしょうか。

また、来週は26日に欧州中央銀行(ECB)理事会、27日に南北首脳会談が行われます。いずれも緊張緩和ムードを進めることになるのではないかと期待されます。

5日移動平均線に沿って上昇。一時、75日移動平均線も回復

今週の動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。週初から、5日移動平均線に下値をサポートされて上昇しました。19日まで5日続伸で、特に18日は大きな陽線となりました。

19日には一時、75日移動平均線を超えました。20日には小幅な下落になりましたが、週末を前にした利益確定の流れと考えられます。全般的に底堅い動きでした。

さらに上値を試す展開。23,000円台への期待も高まる

来週の動きはどうなるでしょうか。日足チャートで見ると、下降トレンドが終わり上昇トレンドに転じるためには、まず、4月13日の高値(21,917円)を超える必要がありましたが、これをローソク足の実体で回復したのは大きなポイントです。1月23日から3月26日まで続いた下落の底値が確認され、目線を上に持つことができるようになりました。

また、今週の上昇により、同期間の下落幅の半値戻しも達成しました。「半値戻しは全値戻し」への期待も高まります。

上値めどとしては直近の戻り高値である2月27日の高値(22,502円)が意識されるでしょう。その後は意識されやすい、23,000円、24,000円などが目標になりますが、22,500円~23,000円あたりは昨年11月上旬~12月下旬にかけてかなりもみ合ったところであり、抜けるまでには抵抗もありそうです。ただし、23,000円を抜けると、24,000円までは目立った節もないことから、するすると上昇する可能性もあります。

まずは週初に75日移動平均線を抜けることができるか注目したいところです。75日線で上値を押さえられてもみ合うことも想定されますが、その場合でも、当面は上昇一服の小休止と見ていいでしょう。

下原 一晃

ニュースレター

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下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。