4月5日(火)、インド準備銀行(中央銀行)は利下げを実施するか?

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4月5日(火)14:30発表予定のインド準備銀行(中央銀行)政策金利の動向に注目です。

市場予想は、現行の6.75%から6.50%への利下げとなっています。

政府系職員等の給与・年金引き上げ計画は、ラジャン総裁も注目しているビッグイベントです。

4月5日(火)14:30発表予定のインド準備銀行(中央銀行)政策金利の動向に注目

今週は、4月5日(火)14:30発表予定のインド準備銀行(中央銀行、以下RBI)政策金利の動向に注目が集まりそうです。

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世界的な原油等の資源価格下落を受け、インド国内のインフレ率の低下などを背景に、2015年、RBIは4回の利下げを行いました。現在の政策金利は、2015年のピークである8.00%から6.75%まで引き下げられています。

ラジャン総裁は、金融緩和の継続を表明していることから、今年も断続的な利下げ期待が高まっており、市場では原稿の6.75%から6.50%への利下げが予想されています

インドの政策金利を左右する2つの重要ポイント

政府系職員等の給与・年金引き上げ計画

現在、インド国内の政府職員及び退職者の給与・年金を23.55%引き上げる計画があります。これは、総額1兆210億ルピー(約1兆6300億円)となり、同国の名目GDPの約0.65%の規模になります。

対象者は、国家公務員約480万人、年金受給者約550万人の合計約1,000万人ですが、地方自治体も追随する可能性があるので、最終的な対象者は約3,400万人に及ぶとの一部報道もあります。

この計画が予定通り実行されるかによって、自動車などの耐久消費財や住宅関連の利益水準が変動します。したがって、ラジャン総裁も政府がこの計画をどのように実行していくか、インフレ予測をする上で重要なイベントになると指摘しています。

対GDPでの財政赤字割合の削減計画

一方、2016年2月29日にインド政府は、GDPに対する財政赤字の割合を、2015年度の3.9%から2016年度は3.5%に削減する計画を発表しました。市場関係者は、同国の財政赤字を段階的に削減しないと、GDP成長率が鈍化する懸念を抱いています。

出所:SPEEDAをもとに筆者作成

【参考情報】インド準備銀行(中央銀行・RBI)と政策金利の基礎知識

そもそもインド準備銀行(中央銀行・RBI)と政策金利とは

インドの場合、各国の中央銀行に該当するのがインド準備銀行(Reserve Bank of India)です。インド中央銀行(Central Bank of India)という名称の銀行もありますが、これは民間の金融機関なので間違えないようにしましょう。

RBIは、2005年以降、金融包摂(financial inclusion)を主要な政策課題にしています。これは、インド国民の約60%しか銀行口座を保有できていない現状を考慮し、全国民が金融サービスの恩恵を受けられるようにするためです。

政策決定会合は毎月開催されます。ただし、ラジャン総裁はRBIの内部改革に取り組んでおり、マーケットの変化に応じて臨時会合も随時開催されます。

RBIの場合、消費者物価指数よりも卸売物価指数を重要視して物価動向をモニタリングしている傾向があります。これは、インド国内の経済指標の場合、卸売物価関連は調査対象品目が多いため、正確な物価動向を把握できるためだと思われます。

なお、インドの政策金利は、レポレート(中央銀行が市中銀行に資金供給する際の金利)と、リバースレポレート(中央銀行が市中銀行から資金吸収する際の金利)を採用しています。

※元データの確認は、インド準備銀行のウェブサイト(英語版)をご参照ください。

【2016年4月4日 投信1編集部】

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岡野 辰太郎

1976年生。大学在学中、マイクロソフトのインターンシップへ参加。
横浜国立大学大学院卒業後、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社の投資ストラテジストとして、リサーチ業務に従事。
同社退社後、Webサービスの開発・運営を行う株式会社アーブを設立。モノづくりのクラウドファンディング「SpotLight(スポットライト)」を運営中。