トヨタの株価がパッとしないのは、新型「プリウス」の販売苦戦を暗示しているかも?

東京モーターショーでは新型プリウスが展示予定(写真:トヨタ自動車)

この記事の読みどころ

10月30日から2年に1度の東京モーターショーが開催。様々な新技術やコンセプトカーなどが展示されます。

トヨタ自動車の展示品では新型「プリウス」が注目されますが、ハイブリッド車の販売に追い風は吹いていません。

好業績にもかかわらず、トヨタ自動車の株価はやや低調が続いています。安くなった時にコツコツ買い増ししたいものです。

今年は2年に1度の東京モーターショー開催年

今年(2015年)は2年に1度の東京モーターショー開催年です(一般公開は10月30日から)。東京モーターショーは今でも世界5大モーターショーの1つと言われていますが、勢いが衰えていることは否めません。

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例えば、来場者数で見ても、ピークだった1991年には202万人(開催期間15日)を記録しましたが、前回2013年は93万人(同10日)まで落ち込んでいます。

寂しい限りですが、これでもリーマンショック直後だった2009年の61万人(同13日)からは徐々に回復しているのです。さて、今回はどうでしょうか。

トヨタ自動車の新型「プリウス」は目玉展示品の1つ

東京モーターショーでの注目は、やはり、ホームの日本車メーカーです。今回も、様々な新技術やコンセプトカー、発売間近の新型車などが展示公開されるでしょう。その中での主役は、名実ともに世界一であるトヨタ自動車です。

実際、過去の東京モーターショーにおいて、初公開となる技術や注目すべき新型車などを発表してきました。今回のトヨタの展示品の中で、一番注目したいのは新型「プリウス」だと思われます。

1997年に世界で初めて発売されたハイブリッド車「プリウス」から数えて4世代目になりますが、燃費性能の大幅改善等を実現させており、今回の東京モーターショーの超目玉品の1つと言えましょう。

昨今のガソリン価格安はハイブリッド車には“向かい風”

この新型「プリウス」ですが、事前の“盛り上がり”が今一つのような印象があります。これは、既に米国で9月に披露済みであることが一因と思われますが、最大の要因は、昨今のガソリン価格の下落だと考えられます。

国内外でこれだけガソリン価格が安くなると、わざわざハイブリッド車に乗る必要はあるのか?と考える人が増えてきても不思議ではありません。ハイブリッド車は通常のガソリン車と比べると、販売価格が少し高くなるからです。

もし、満を持して発売された新型「プリウス」の販売が大幅な期待外れに終わると、トヨタの株価にも何らかの影響を及ぼしかねないと懸念されます。

業績好調にもかかわらず低調が続くトヨタの株価

さて、トヨタの業績は好調が続いており、2016年3月期も過去最高益を更新すると見られています。また、それに伴って配当金も大幅増加となることが予想されます。

しかしながら、トヨタの株価は、2015年3月24日に年初来高値8,783円を付けてから、今一つ芳しくない状況が続いており、8月25日には年初来安値となる6,650円まで下落しました。

その後は少し戻していますが、それでも年初来高値から▲15%ほど安くなっています。トヨタ株のパフォーマンスは、市場平均であるTOPIXよりも▲10%近く下回っているのが実情です(年初来)。

コツコツと買い増しする長期スタンスが重要

業績などを見ると、株価を上昇させるには十分な材料とも思われますが、そこが株価の難しいところ。株価は常に、将来の期待値を織り込みにいくからです。実際、トヨタくらいの大規模の業績になると、ここから決算の度に3割増益、4割増益というのは非常に難しくなるでしょう。

また、もしかしたら、新型「プリウス」の販売伸び悩み等を既に反映しているのかもしれません。大幅な値上がり益を期待するよりも、株価が安くなった時にコツコツと買い増しして、配当を含めた長期的な投資スタンスを維持することが重要と言えましょう。

【2015年10月19日 投信1編集部】

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投信1編集部

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