2024年1月19日、厚生労働省より2024年度の年金額が公表され、前年度比2.7%の増額となりました。
ただし、増額が物価上昇率を下回っていることから、年金は実質的な目減りと捉えられているようです。
また、2024年3月に公表された内閣府「生活設計と年金に関する世論調査」によれば、老後「全面的に公的年金に頼る人」は26.3%となっており、7割以上の人は公的年金のみに頼らずに生活すると考えられます。
なかには70歳代になってからひとり暮らしになる方もいるかもしれません。では、70歳代単身世帯の平均的な貯蓄と年金額はいくらでしょうか。
今回は70歳代・ひとり世帯の貯蓄額と、現代シニアの厚生年金と国民年金をみていきます。
1. 【70歳代・ひとり世帯】貯蓄ゼロの割合は何パーセント?
70歳代・ひとり世帯で「貯蓄ゼロ」の方はどれくらいいるのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」より、70歳代・ひとり世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【70歳代・ひとり世帯】の貯蓄ゼロ(非保有)の割合
1.2 【70歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値
70歳代で貯蓄ゼロの方は26.7%となりました。
一方で、貯蓄が3000万円以上の世帯も17.3%いることから、70歳代での貯蓄額は二極化していることが分かります。
老後は毎月の生活費だけでなく、通院費や住宅のリフォーム、冠婚葬祭費なども確保しておく必要があります。
今のうちに家計を見直して、使いすぎている項目はないか確認してみましょう。
ここからは、老後の収入源となる「年金」の受給額についてみていきます。現代シニアが受け取っている平均月額を一覧にしているので、ぜひ最後までご覧ください。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元銀行員
1992年生まれ。兵庫県出身。武庫川女子大学文学部卒業後、2015年に株式会社三菱UFJ銀行に入社。支店にてお客様相談課に配属され、国内外株式の仲介、国内外の債券、投資信託、保険商品、住宅ローンなどの販売を通じ、主に個人顧客向けに資産運用提案業務に従事した。特に投資信託、保険商品の提案を得意とし、豊富な金融知識を活かした顧客ニーズに沿う提案が強み。表彰歴多数。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)保有。
現在は株式会社ナビゲータープラットフォームのメディア編集本部・LIMO編集部に所属。「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」では厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。(2024年2月27日更新)。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。群馬県出身。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
現在は株式会社ナビゲータープラットフォームが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは資産運用や老齢年金、貯蓄、NISA、iDeCo、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児の母であり、趣味は執筆・読書、音楽鑑賞、写真、旅行。今の夢はYOASOBIのライブに行くこと。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年4月4日更新)。