東京株式市場の振り返り―5営業日連続の下落

2016年1月8日の東京株式市場は、日経平均株価は前日比▲0.4%下落、TOPIXは同▲0.7%下落となりました。

2016年始からの続落は続いているものの、株式市場としてはようやく落ち着きを取り戻した様子にも見えます。寄り付きは、7日終値比で値を下げて始まったものの、一時はプラスに転じる場面もありました。

しかし、その後は、引けにかけて再び反落し、結局は前日比マイナスで引けました。方向感に欠ける嫌な感じが残りました。

セクター動向と主要銘柄の動き―小売り銘柄など内需銘柄売り、輸出銘柄買い

12月最終週あたりから小売企業の決算発表が始まりましたが、業績内容の良くない一部の小売企業への売りが膨らみました。また、原油安の続くエネルギー関連銘柄も下落しました。

一方で、円高基調は続くものの、一部の電機や機械セクターの輸出銘柄には買い戻しの動きもありました。

小売りセクターの下落銘柄では、業績予想の下方修正をしたユニクロことファーストリテイリング(9983)が前日比▲2.3%下落、不振が続くイトーヨーカ堂のテコ入れ策公表に言及したセブン&アイ・ホールディングス(3382)も同▲3.2%下落しました。

輸出関連セクターの上昇銘柄では、電機セクターのソニー(6758)が同+1.0%上昇、機械セクターのファナック(6954)も同+1.0%上昇しました。

本日のポイントおよび注目テーマと関連銘柄

3連休明けの12日は、産業革新機構(INCJ)による出資の報道があったシャープ(6753)が今後どのような再生ストーリーとなるのか注目されます。ルネサスエレクトロニクス(6723)やジャパンディスプレイ(6740)とともに、”産業革新機構銘柄”と目されることになりそうな雰囲気です。

仮にシャープが液晶事業を切り離すとすれば、シャープに残される事業で主なものは白物家電や複写機などとなり、今後どの事業に注力し、どの事業を切り離すかといった事業再編に注目が集まると思います。

白物家電では東芝(6502)の一連の会計問題などもあり、今後どのメーカーが日本の白物家電をリードしていくのか注目されるでしょう。また、複写機に関しても業界主力のキヤノン(7751)や富士フィルムホールディングス(4902)などがどのように受け止めるのかにも注目したいと思います。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

【2016年1月12日 投信1編集部】

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LIMO編集部