【注目の経済指標】リスク含みの米・独経済見通しをチェック!

米ISM製造業景況指数、独鉱工業生産指数、米雇用関連指標

この記事の読みどころ

  • 米国の製造業には先行き懸念が燻っています。
  • 独鉱工業生産指数については様子見姿勢が強っています。
  • 米国経済は好調な雇用環境が継続しています。
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今週発表される経済指標の中から、特にマーケットインパクトを与えそうな経済指標をいくつかピックアップしてみました。ぜひ、チェックしましょう!

出所:各種報道をもとに筆者作成

先行き懸念が燻る米国の製造業

10月3日(月)23:00に、米国の9月ISM製造業景況指数が発表されます。

ISM製造業景況指数は、製造業300社以上の購買担当役員にアンケート調査を実施するもので、米国の主要経済指標の中で最も早く公表されるため、マーケット参加者の注目も非常に高いものとなっています。

前回、8月の同指数は49.4と、2月以来6カ月ぶりに景況感の節目となる50.0を下回る内容となりました。特に、新規受注と生産の落ち込みが厳しいなど、米国の製造業は依然として先行き懸念が燻っています。

今回、9月の同指数の市場予想は50.5と、回復見通しとなっています。

様子見姿勢の強まる独鉱工業生産指数

10月7日(金)15:00には、独の8月鉱工業生産指数が発表されます。

独鉱工業生産指数は、ドイツ連邦統計局が発表し、製造業を中心としたものづくりの生産状況を表した経済指標です。

特に、ドイツの鉱工業生産指数は、鉱業や製造業に加え、建設業も含まれているため、企業全般の経済状況を確認するために注目されています。

前回、7月の同指数(前月比)は、-1.5%と1年11カ月ぶりの大幅な低下となりました。中国や新興国向けの需要減に加え、英国がEU離脱を決定したことも輸出の下押し要因となりました。

9月の市場予想は+1.0%へ回復すると予想されています。

好調な雇用環境が継続する米国経済

同日の21:30には、米国の9月雇用統計の「非農業部門雇用者数の変化率」と「失業率」が発表されます。

米雇用統計は、米労働省労働統計局が多様な調査項目を公表するものの、マーケットでは非農業部門雇用者数の変化率と失業率に注目が集まります。

前回、8月の非農業部門雇用者数の変化率(前月比)は15.1万人と、市場予想の18.0万人を下回る内容となりました。

もっとも、6月、7月と直近2カ月が大幅な伸び率を示していたうえに、失業率も4.9%と横ばいだったため、依然として米国の経済成長率は加速すると捉えられる内容でした。

今回、9月の非農業部門雇用者数の変化率(前月比)の市場予想は17.0万人(前月比)、同失業率は4.9%となっています。

なお、移民を継続的に受け入れ人口増加の続く米国の場合、毎月15万人から20万人の雇用増が必要となります。

詳細は、筆者が以前執筆した記事をご参照ください。

【参考情報】各経済指標の元データ

米ISM製造業景況指数は米サプライマネジメント協会のウェブサイト、独鉱工業生産指数はドイツ連邦統計局のウェブサイト(英語版)、米雇用統計は米労働省労働統計局のウェブサイトをそれぞれご参照ください。

 

岡野 辰太郎

1976年生。大学在学中、マイクロソフトのインターンシップへ参加。
横浜国立大学大学院卒業後、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社の投資ストラテジストとして、リサーチ業務に従事。
同社退社後、Webサービスの開発・運営を行う株式会社アーブを設立。モノづくりのクラウドファンディング「SpotLight(スポットライト)」を運営中。