1月は、暮らしやお金まわりの計画を立てるのにちょうどよいタイミングですね。

いまだ収束のメドが立たないコロナ禍。オミクロン株の登場により、まだしばらく先行きの見通しが立ちにくい状態が続きそうです。

はたらく世代の私たちは、収入・支出のバランスを大切にしながら乗り切っていきたいものです。今回は、いわゆる「標準世帯」ともいえる年収500万円世帯にフォーカス。

そのお財布事情をながめたあと、将来を見据えた上手な資金づくりのコツ(※編集部注)についても考えていきます。

【※参考記事】50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法

年収500万円世帯、ひと月の生活費はどのくらい?

国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、1年間を通じて勤務した給与所得者の平均年収は、男女全体で433万円(男性:532万円・女性:293万円)です。

また、やや古いデータですが、厚生労働省の「2019年 国民生活基礎調査(※)」では、1世帯当たりの平均所得金額は552万円、中央値は437万円。

夫婦世帯の場合は、「片働き・共働き」どちらで生計を立てるかによってもやや事情は変わってきますが、年収500万円世帯は、いわゆる標準的な家庭、とカテゴライズしてよさそうです。

※2020年の調査は新型コロナウイルスの影響で中止となっています。

年収500万円世帯の「手取り・生活費」の平均

総務省統計局公表の最新データ「家計調査(二人以上の世帯)2021年(令和3年)10月分」によると、二人以上の世帯のうち勤労世帯の平均消費支出(※1)は30万4207円、可処分所得は(※2)39万3809円。

※1 消費支出:いわゆる「生活費」
※2 可処分所得:いわゆる「手取り収入」

つまり、生活費が手取り収入の8割弱を占めている計算ですね。そこで着目したいのが、残り2割をしっかり貯蓄に回せているかどうかです。

あくまでも平均に基づく単純計算ですが、可処分所得から消費支出を差し引くと約9万円。こう見ると結構大きい金額ですね。でも、実際のところ、そんなに貯蓄には回せていない……、と感じた方も多いでしょう。

そこで次は、年収500万円世帯は実際どのくらい貯蓄ができているのかを見ていきます。