一番勝ちやすいって本当? インデックス投資を考えてみよう

大半のアクティブファンドのパフォーマンスはインデックスファンドに及ばない、と言う説があります。以前は、株式投資というとインデックス投資よりもアクティブ投資が主流でしたが、このような説が知られるようになったこともあり、近年ではETFの種類の増加とともにインデックス投資がかなり広まってきました。ここでは、インデックス投資の基本的なことを解説し、インデックス投資の始め方や注意点などをご紹介します。

目次

1. インデックス投資とは
2. インデックス投資のメリットとデメリット
      2.1 インデックス投資のメリット
      2.2 インデックス投資のデメリット
3. インデックス投資のはじめかた
      3.1 資産配分を考える
      3.2 インデックスを決める
      3.3 商品を選ぶ
      3.4 証券会社を決める
4. インデックス投資をはじめたら、やるべきこと
5. インデックス投資をさらによく知りたかったら
6. まとめ

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1.インデックス投資とは

インデックスとは、市場全体の動向を表す指標や指数のことです。日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、NYダウ、S&P500などがよく知られていますが、この他にも不動産や債券など、国内外には実に多くのインデックスがあります。

インデックス投資は、これらのインデックスと連動するように設計された投資信託やETFといった商品に投資をすることです。TOPIXの商品を例にすると、東証一部のミニチュア版を商品にしてしまうイメージでとらえるとわかりやすいでしょう。つまり、東証一部構成銘柄について、市場全体に対してそれぞれの銘柄の時価総額が占める比率と同じ比率で組み入れるのです。こうすれば、TOPIXと連動した投資が可能というわけです。実際には、株の単元の問題などがあり、そう簡単にはいかないのですが、イメージとしてこのように考えておいてください。

2. インデックス投資のメリットとデメリット

インデックス投資のメリットとデメリットを整理しておきましょう。

2.1 インデックス投資のメリット

①少ない金額で分散投資が可能

インデックス投資は、投資信託やETFを通してインデックスに組み入れられている銘柄に投資することになるので、少ない金額でも多くの銘柄への分散投資ができます。また、少ない金額で済むので、資金を他の資産への投資にまわすこともでき、結果的に資産間の分散投資もしやすくなります。

②個別株のリスクを受けにくい

インデックス投資は、①でも述べたとおり多くの銘柄に投資することになるので、その中の一つの銘柄の株価が急落したり、倒産したりしても受ける影響はあまり大きくありません。これがもし、その銘柄しか持っていなかったらどうなるでしょうか。投資した資産が一気に半分になってしまったり、0になったりしてその後の投資を続けられなくなってしまう可能性もあります。一方でインデックス投資では、インデックス自体が廃止になることもほとんどないので、長期での投資も比較的安心して行うことができるのです。

③コストが小さい

アクティブファンドに比べて、インデックスファンドは販売手数料や運用報酬といったコストが小さい傾向にあります。インデックスファンドの場合は、投資対象となる銘柄の調査などが必要なく、組入銘柄や配分もインデックスに連動させればよいので、人手がかからず人件費を抑えることができます。コストは確実にリターンを下げる要因なので、実は注意が必要ですが、アクティブファンドとインデックスファンドを比較すると、コストの占める割合がかなり違うことに気づかれるでしょう。アクティブファンドがインデックスファンドに勝てない、とよく言われていますが、このコストの影響も少なくありません。コストの分だけリターンの上乗せが必要になるので、その分勝ちにくくなるのです。なお、インデックスファンドもインデックスに対して、このコスト分はリターンが少なくなるので、インデックスとファンドのリターンを比較するときには気に留めておいてください。

④手間がかからない

インデックス投資は、個別銘柄を保有している場合に比べて、各銘柄の状況をチェックする必要がないので、あまり手間がかかりません。またインデックスの動きに連動するので、銘柄の入れ替えなどのメンテナンスも自分で行う必要もありません。あまり投資に時間をかけられなくてもそれほど問題がないと言えるでしょう。

2.2 インデックス投資のデメリット

① 大きなリターンは期待できない

メリットの②と表裏一体ですが、個別銘柄の影響を受けにくくリスクが小さい一方で、大きなリターンも期待しにくいというデメリットがあります。一つの銘柄の株価が大きく上昇しても他の銘柄の株価の下落などと相殺されてしまったり、その銘柄の割合が小さいためにファンドへの影響は小さくなってしまったりするのです。ハイリスクハイリターンの投資にチャレンジしたい場合には、あまり適していないと言えるでしょう。

② 面白みがない

個別の株式を調査したり、自分で銘柄を選びたい、銘柄にこだわりがあるなど、投資そのものを楽しみたいという人にとって、組入れる銘柄も決まっていて自分で売買する必要もないインデックスファンドは、少々面白みに欠けるかもしれません。投資をしているという実感がわきにくいので、投資の醍醐味を味わいたい場合にはあまり向かないこともあるでしょう。

3.インデックス投資のはじめかた

それでは、インデックス投資のはじめかたを整理してみましょう。

3.1 資産配分を考える

まず、どのような資産にどれぐらいの割合で投資するか、つまりアセットアロケーションを考えましょう。日本株式、日本債券、外国株式、外国債券、不動産や預金、コモディティ(商品)など、資産もいろいろあります。ハイリスクハイリターンのものから、ローリスクローリターンのもの、分散することによってリスクを小さくできる組み合わせのものなどさまざまです。自分の資産全体でどれぐらいのリターンを期待しリスクを許容できるかを考えながら、資産配分を決めましょう。

3.2 インデックスを決める

資産配分が決まったら、次にそれぞれの資産について、どのインデックスに投資するかを考えましょう。同じ日本株式でもインデックスは多数存在します。代表的なものは日経平均株価やTOPIXなどですが、他にも規模別や業種別のインデックスもあります。ただ、インデックスによっては、商品がないものや日本では投資できないもの、流動性が低いものもあるので、その点は調べておく必要があります。あまり投資に慣れていなかったり、強いこだわりがないようであれば、一般的に知られているインデックスを選んでおく方が安心でしょう。

3.3 商品を選ぶ

続いて、先に決めたインデックスに連動する商品を選びます。同じインデックスに連動する商品でも違いがあります。投資信託かETFか、信託報酬などのコストはどれぐらいか、純資産総額はどれぐらいか、配当はどうなっているかなど、条件をよく比較して選ぶようにしましょう。選ぶ上でのチェックポイントに関しては、こちらの記事も参考にしてみてください。

>>失敗しない投資信託の選び方:おさえるべき3つのNGと6つのポイント

3.4 証券会社を決める

商品を決めたら、どの証券会社から買うかを決めて実際に購入します。証券会社も情報量や取引手数料など条件はさまざまですが、最近では手数料が安いことからネット証券が人気なようです。下記は、口座開設数の上位5社を比較したものです。

主なネット証券の比較

  口座開設数 取扱商品数 取引手数料(1約定ごと)
10万円まで 30万円まで 50万円まで 100万円まで
SBI証券 383万 2,489本 139円 272円 272円 487円
楽天証券 212万 2,407本 139円 272円 272円 487円
松井証券 109万 90本 無料 300円 500円 1,000円
マネックス証券 169万 991本 100円 250円 450円 1,000円
カブドットコム証券 104万 1,016本 90円 250円 250円 990円

※口座開設数は楽天証券を除き2017年3月末現在のもの。楽天証券は2016年9月末。
※取扱商品数は2017年4月10日現在

取扱商品数は、口座開設数で1位と2位であるSBI証券と楽天証券が2,400本を超え、豊富なラインナップとなっています。この2つの証券会社は、使い勝手の良さ、情報量の多さや取引手数料の安さからも人気があり、口座開設数もさらに増加し続けていて、投資初心者にはおすすめできる証券会社です。また、楽天証券では、ネット証券で唯一、日経新聞の記事も実質無料で読むことができるので、口座開設(無料)をしておくだけでも年5万円相当のメリットが得られます(参考:日経新聞が無料で読み放題? ネット証券のお得な活用法)。

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4.インデックス投資をはじめたら、やるべきこと

インデックスファンドを購入したら手を動かす必要はなく、基本的にはおまかせです。実際には、インデックスファンドは新規上場や上場廃止、公募や第三者割当などの時価に連動する以外の変動要因があり、細かいメンテナンスが必要になりますが、そういったメンテナンスはファンドの運用会社がやってくれます。投資をした方は、だいたい年に1回程度、最初に決めたアセットアロケーションと同じ割合になるようにリバランスをすればいいというわけです。

5.インデックス投資をさらによく知りたかったら

インデックス投資についてもっといろいろ知りたい、という方にいくつかおすすめの本をご紹介します。まずは『ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理』(バートン・マルキール著)でしょう。この本によって、インデックス投資が広まったと言っても過言ではない、何度も重版されている株式投資のバイブル的な存在の本です。

ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理

『敗者のゲーム〈原著第6版〉』(チャールズ・エリス)は、市場平均(インデックス)に勝つことは難しく、アクティブファンドよりもインデックスファンドの方が勝ちやすい、ということを説いています。こちらも、運用哲学の基本が書かれた古典と言われています。

敗者のゲーム〈原著第6版〉

他にも、アメリカのローコスト投信運用会社であるバンガード社の創始者が書いた『インデックスファンドの時代 アメリカにおける資産運用の新潮流』(ジョン・C・ボーグル著)や『ウォール街があなたに知られたくないこと』(Larry Swedroe著)などもインデックス投資について書かれた有名な本です。

インデックス・ファンドの時代―アメリカにおける資産運用の新潮流

ウォール街があなたに知られたくないこと (SBP business―パーソナルファイナンス)

また、日本では『インデックス投資ナイト』というイベントが年一回開催されています。インデックス投資家の、インデックス投資家による、インデックス投資のためのイベントと銘打っており、インデックス投資の著名ブロガーが登壇し、座談会を行うといった内容のものです。ご興味のある方は、こういったイベントで投資家の生の声を聞いてみるのも面白いかもしれません。日本におけるインデックス投資は、ブログによって広まったとも言われており、インデックス投資の経験について書かれたブログは、初心者目線でわかりすく書かれたものも多く、人気があってよく読まれているようです。

6. まとめ

このように、インデックス投資は投資の主流になりつつあるだけでなく、投資初心者でも無理なく手を出しやすい投資であると言えます。最近は、インデックス投資商品も多くなってインデックス投資の中でも選択肢が増え、またコストも抑えられてきました。アクティブファンドよりもインデックスファンドの方が勝ちやすいとも言われています。この機会にぜひインデックス投資を取り入れてみてはいかがでしょうか。

投信1編集部

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投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。