ルネサスエレクトロニクス株式会社(6723)(以下「同社」という)が、2023年12月期第2四半期連結決算(対象期間:2023年1月1日~2023年6月30日)を発表した。
車載向け製品が伸び、円安も寄与して四半期純利益が前年同期比+77.3%の大幅な増益となった。
一方で、民生品向けの製品は売上・利益ともに低迷した。

ルネサスエレクトロニクスの当第2四半期連結業績

 

ルネサスエレクトロニクスの売上収益

売上高を示す売上収益は前年同期比+0.7%の微増であった。
車載製品の売上収益が前年同期比+6.3%となり好調であった。
一方、産業・インフラ・IoT事業の売上収益は前年同期比▲3.7%であり、パソコン関連等の民生品向け販売が低迷した。

ルネサスエレクトロニクスの営業利益

営業利益は、製造費用の増加や販管費の増加にもかかわらず、製品の構成比(製造および販賣)を調整や受取保険金の増加により、前年同期比+5.0%となり収益性も向上した。

ルネサスエレクトロニクスの親会社の所有者に帰属する四半期純利益

親会社の所有者に帰属する四半期純利益は、金融損益により大幅な増益となった。
最も大きな影響を与えたのは円安である。対ドルで前年同期比14円の円安、対ユーロで前年同期比12円の円安となっており、為替差損益や為替ヘッジ収益が増益要因と言える。
しかしながら、円安のプラス要因を吹き消す程の、半導体市場が悪く売上高は前年同期比▲25.5%となった。