2. 企業が昼休み中の業務を禁止する理由

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企業が昼休み中の業務を禁止する主な理由について解説します。

2.1 従業員の健康や安全の守るため

労働基準法に休憩に関する定めが設けられているのは、労働者の健康と安全を守るためです。

長時間続けて仕事をすると、疲労やストレスが蓄積して従業員の健康を害したり、集中力を失って労災事故を引き起こす可能性もあります。

企業にとっても、従業員の健康や安全は重要な課題です。

従業員が健康で安心して働くことで、業務が円滑に進み生産性がアップするなどの効果が期待できます。

2.2 企業が労働基準法違反に問われないため

前述の通り、労働基準法で定める休憩を従業員に与えないと企業は労働基準法違反に問われ、罰則を受ける可能性があります。

また、ブラック企業という風評が立つと、取引先との関係が悪化したり採用が難しくなるなどのリスクも考えられます。

従業員の希望で昼休み中に仕事をした場合であっても、企業が労働基準法違反を問われる可能性があるので注意が必要です。

また、会社が決めた所定労働時間分の仕事に加え昼休みに業務をしていた場合、所定労働時間を超える労働に対しては残業代(法定労働時間を超える場合は割増残業代を加算)の支払いも問題になります。