3. 【40歳で始める新NISA】月3万円・25年間の運用成果を「年利1~6%」でシミュレーション

参考までに、「月3万円・25年間」を年利1~6%までシミュレーションしてみましょう。

3.1 月3万円・25年間での運用のシミュレーション結果

  • 年利1%:約1022万円
  • 年利2%:約1166万円
  • 年利3%:約1338万円
  • 年利4%:約1542万円
  • 年利5%:約1786万円
  • 年利6%:約2079万円

年利別が1%異なるだけでも、25年後の金額は大きく変わります。もし25年で「老後2000万円貯めたい」となると、達成できるのは年利6%でした。

ただし、老後資金の準備を積立投資だけで賄うのは少数派で、実際には預貯金や退職金も含めて計画している方がほとんどでしょう。

私的年金として、iDeCoや個人年金保険で備えている方も多いです。

さまざまな選択肢がある現代。老後資金準備の一つとして、新NISAを利用した積立投資はリスクはあるものの有効といえるでしょう。

4. 【40歳で始める新NISA】積立投資で注意したいポイントとは

新NISAは老後資金の形成方法として有効とはいえ、全くリスクがないわけではありません。

積立投資の原則は「長期・積立・分散」です。途中で積み立てをやめてしまえば、運用効果が薄まることも考えられます。

つまり、無理のない積立額を設定したうえで、コツコツ続けることがとても重要になるんどえす。

新NISAのつみたて投資枠は年120万円までのため、毎月に換算すると月10万円ずつの積み立てが可能です。しかし、だからといっていきなり毎月10万円を捻出するのは、簡単なことではありません。

ご家庭に合った積立金額について、今後のライフプランも加味して検討しましょう。

5. 老後の備えは今からでも遅くない

今回のシミュレーションの結果をみると、預貯金よりも運用のほうが効率よく貯蓄できる可能性があるとわかりました。

しかしNISAは中身が投資信託で運用するため、元本割れのリスクはゼロにできません。

「元本割れが怖いから貯金のみで準備すると老後2000万円に届かない、しかし投資だけ行えば元本割れしてしまう可能性がある」など、悩ましいところです。

ここで大切なのはバランスです。貯金は緊急予備資金として必要ですし、投資は将来のお金として必要となります。シミュレーションしたとおり、積立投資には利息に利息がつく複利の効果もあります。

リスクの低いものと高いものをうまく組み合わせながら、ご自身の人生の資産を形成していきましょう。

参考資料

杉田 有毅