キュレーターから読者に伝えたいポイント

今年も、新年度入り直前月の3月の相場は、三寒四温を繰り返す春先の天候のように上下を繰り返すのでしょうか。確かなことは、真冬は永遠には続かず、冬の後には春が、春の後には夏が来るということです。以下にピックアップした記事を読むと、少しだけ相場の潮目の変化が感じられると思います。

2016年2月12日がセリングクライマックスだった?

「冷水三斗で底が入る」という投資格言があります。これは、「冷水を頭から3斗(一斗樽3杯分)も浴びせかけられたような大きなショックを経て相場は底入れする」ということを表現したものですが、これまでのところ、年初からの日経平均株価の動きは、まさにこの投資格言に沿ったものと言えるでしょう。

ただし、回復が持続するかは、各国政府による政策協調が実現するか、また、原油相場の回復が持続するかがカギとなりそうです。

3月の見通し 株価は悲観的な見通しを織り込んだ

出所:ピクテ投信投資顧問

今回の下げ局面でも順張りの海外投資家は日本株を大幅に売り越していた

年初からの日本株の下げ局面で、海外投資家が大幅な売り越しであったことが日本取引所グループのデータから確認できます。今後の日本株の動向は、売り越しが続く海外投資家がいつ買い越しに戻るのか、そして個人が株式と投資信託をうまく使い分けて買いを入れてくるかがカギを握りそうです。

海外投資家の売りがさらに嵩み株価が下げたー2016年2月の投資家動向

出所:投信1

米国経済のデフレ懸念は後退

この記事の筆者によると、3月15~16日に予定されている米連邦市場委員会(FOMC)では利上げはないものの、原油価格と金価格の上昇でデフレ懸念は後退していること、米国経済は底堅いことから、年内に2回程度の利上げはありうるとのことです。また、利上げ局面でPERが高いグロース株ではなく、素材、資源、市況株がアウトパフォームしやすいとのことです。「FANG」離れが進むということかもしれません。

FOMCに対する期待と市場への影響

出所:楽天証券

レンジは切り下がるが上昇を予想

DIAMアセットマネジメントでは毎月「主な国の金融市場見通し」をアップデートしていますが、3月7日に発表された最新のマンスリーレポートによると、日経平均株価の今後3か月の見通しは「上昇傾向」(前月号と変わらず)、2016年度の予想レンジは「1万4,500円~2万500円」(前月号では1万6,500円~2万1,750円)となっています。

マンスリーレポート(世界の投資環境)

出所:DIAMアセットマネジメント

3月相場が強含むのは本当か

3月の株式市場は強含むという印象がありますが、実際に過去25年間のデータを調べると、この仮説は正しいようです。ただし、月末にかけて腰折れになるパターンが見られることには注意が必要です。

3月相場は意外にも腰折れが多い? 3月相場の羅針盤

出所:投信1

【2016年3月11日 投信1編集部】

■参考記事■

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LIMO編集部