政府による景気判断の下方修正は、株式相場が動き出す前兆だ

株式市場の振り返り-小幅ながら反落、今年になって最大の薄商いに

2016年3月23日(水)の東京株式市場は反落となりました。日経平均株価は前日比▲0.2%の下落、TOPIXも▲0.4%の下落で引けています。一方、東証マザーズ総合指数は+0.2%上昇の続伸となりました。

日経平均株価は、小幅な円安進行を好感して続伸で寄り付き、間もなく前日比+93円高となる場面が見られました。その後は売りに押されて、後場の途中まで前日終値近辺を推移しましたが、結局、大引けは前日比▲47円安の17,000円でした。終値では辛うじて17,000円を維持した格好です。

続きを読む

東証1部で上昇したのは732銘柄、値下がり1,064銘柄、変わらず151銘柄でした。東証1部の出来高は16億210万株、売買代金は1兆7,399億円(概算)となっています。売買代金は今年最低を記録する閑散状態でした。

セクター動向と主要銘柄の動き-8業種が小幅上昇、25業種が下落

東証1部で上昇したのは8業種、下落したのは25業種でした。上昇率上位は、水産・農林+1.5%、電気・ガス+1.0%、小売+0.6%などでした。一方、下落率が大きかったのは、機械▲1.4%、鉱業▲1.2%、卸売▲1.1%、電気機器▲1.1%などでした。

個別銘柄では、ファーストリティリング(9983)が前日比+3%超の大幅高になるなど、他の小売株も総じて値を上げました。主力株ではトヨタ自動車(7203)、エーザイ(4523)、セコム(9735)、テルモ(4543)なども上昇しています。一方、日東電工(6988)、パナソニック(6752)、ホンダ(7267)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)などの主力株の下げが目立ちました。

本日のポイントと注目テーマと関連業種-徐々に大きな動きへ向かいつつある。引き続き内需関連に注目。

23日の東京株式市場は“超”閑散状況となりました。ブリュッセルで起きたテロ事件により、株式相場が動き出すという見方は空振りに終わりました。テロ事件の行方を見極めたいと考えたのでしょうか。いずれにせよ、様子見スタンスに終始したと考えられます。しかしながら、株式相場は徐々にではありますが、大きな動きへ向かっていると思われます。

なぜか?例えば、23日に政府の月例経済報告会(3月)が行われましたが、景気判断が下方修正されました。“へー、そうなんだ”“それがどうしたんだ?”と思う方も少なくないかもしれませんが、年度末である3月に下方修正を行うことは極めて異例と言えます。これは、事実上、アベノミクスが上手く機能していないことを(政府自らが)認めたようなものです。なぜ、今、この時期に下方修正なのか?という疑問は残ります。

恐らく、今回の景気判断を下方修正したのは、消費再増税の延期に向けた“地ならし”と推測されます。政府は、消費再増税の実施が困難であることの“大義名分”作りに動いているのでしょう。こうしたことが積み重なって、消費再増税の延期→衆議院解散→衆参同日選挙へ向かっている可能性が高いと言えます。そして、それとセットで実施されるのが、国内の景気対策ではないでしょうか。

23日のような閑散相場を見て、「あぁ、日本株はもうダメだな」と考える人、「これだけ閑散相場が続けば、その後にエネルギーが発散して相場が動き出す」と考える人、様々でしょう。感じることは人それぞれですが、御存知の通り、株式投資は、リスクを取る投資です。もちろん、無暗矢鱈にリスクを取ることは感心しませんが、過度にリスクを回避するならば、債券投資をお薦めしたいと思います。

24日(木)の相場での注目は、やはり、消費再増税の延期、及び、国内景気対策の恩恵を受ける関連セクターです。小売、不動産、建設などのセクターでは、大きく値下がりした銘柄はコツコツ買い増しが有効と考えます。また、若干矛盾するかもしれませんが、過度な円高進行で売られた輸出関連株は、今後は反発が期待できます。こちらも注目しましょう。

【2016年3月23日 投信1編集部】

■参考記事■

>>失敗しない投資信託の選び方:おさえるべき3つのNGと6つのポイント

>>ネット証券会社徹底比較:株も投資信託も気になるあなたへ

投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。