震災後も一切の感情を挟まず粛々と動く株式市場の見切り方

株式市場の振り返り-▲3%超の下落で大幅続落、新興市場は好調持続

2016年4月18日(月)の東京株式市場は大幅続落となりました。日経平均株価は前日比▲3.4%の下落、TOPIXも▲3.0%の下落で引けています。一方、東証マザーズ総合指数は+0.6%上昇し、4日続伸となりましました。新興市場の好調ぶりが際立っています。

日経平均株価は、円高進行や原油安などを受ける形で前日比▲326円の大幅安で寄り付いた後は、下値を切り下げる展開が続きました。ただ、前場に一時▲593円安を付けた後は、若干ながら買い戻しの動きも見られました。しかし、後場の終盤から再び下値を模索する動きが盛んになり、大引けは▲572円安の16,275円で終わっています。なお、日経平均株価が▲3%超となったのは4月1日以来です。また、18日の下落率は、アベノミクス始動後では16番目に大きなものとなりました(終値ベース)。

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東証1部で上昇したのは209銘柄、値下がり1,696銘柄、変わらず47銘柄でした。東証1部の出来高は21億8,206万株、売買代金は2兆1,312億円(概算)となっています。薄商いだけは続いています。

セクター動向と主要銘柄の動き-32業種が下落、上昇は建設セクターのみ

東証1部で上昇したのは+0.1%上昇した建設のみで、残り32業種が下落しています。下落率が大きかったのは、保険業▲5.8%、海運▲4.4%、その他金融▲4.3%、電力・ガス▲3.9%、輸送用機器▲3.9%、証券・商品▲3.9%などでした。この他にも、電気機器、銀行、不動産、機械などの主力セクターが軒並み▲3%超下落しています。

個別銘柄では、唯一上昇した建設セクターに属する大成建設(1801)、大林組(1802)、清水建設(1803)、鹿島(1812)などが値を上げました。震災復興を期待した買いなのでしょうか。一方、下落した多くの銘柄の中では、ファーストリティリング(9983)の他、村田製作所(6981)やアルプス電気(6770)などの電子部品株の下落が目立ちました。ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)も大きく値を下げています。

本日のポイントと注目テーマと関連業種-材料不足の中、震災復興関連銘柄に関心が高まる可能性。

週明けの東京株式市場は、懸念していた通りに大幅下落となりました。大幅下落の理由は様々あるとは思いますが、主力株が軒並み大きく売られたことを勘案すると、今回の震災影響による景気停滞を懸念した動きがあると考えられます。従来から議論されている国内景気対策や、消費再増税の実施の有無も合わせた“催促相場”へ戻ったと見ていいかもしれません。政府の迅速な対応が求められます。

安倍首相は今回の震災対応に際し、全てをスピーディーに、かつタイムリーに行うように指示を出したようです。その対応は、株式市場を含めた国内経済対策にも実施して欲しいところです。

18日は小幅ながら建設セクターだけが上昇しました。恐らく、震災からの復興需要を見込んだ可能性があります。“何て不謹慎な…”と思うかもしれませんが、株式相場は非常にドライです。一切の感情を振り切って粛々と動くものだということは、先の東日本大震災や、20年前の阪神大震災でも見られました。個人投資家の方も、非情な株式相場に付いて行くためには、良い意味での割り切りは必要でしょう。

19日(火)は材料不足の展開が予想される中、今回の震災関連銘柄に関心が高まる可能性があります。建設セクターを始めとして、復興に大きな役割を果たすセクターにも注目です。また、18日は電子部品株や、ソニーのような被災企業の下落が目立ちましたが、やや過剰反応と言えます。こうしたリバウンドにも注目したいところです。

【2016年4 月18日 投信1編集部】

■参考記事■

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投信1編集部

投信1編集部は、証券アナリストやファンドマネージャーとして長年の調査経験を持つメンバーで構成されており、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデアをわかりやすくお届けします。