【貯蓄】40歳~50歳代夫婦の貯蓄は“何”で構成されている?
おおよその金額を把握した次は、40歳~50歳代の貯蓄の中身について見ていきましょう。
先にご紹介した、総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)二人以上の世帯 詳細結果表」では、2022年の調査結果が以下のようにまとめられています。
40歳代・二人以上の世帯の貯蓄現在高:1160万円
- 通貨性預貯金:514万円
- 定期性預貯金:235万円
- 生命保険など:253万円
- 貸付信託・金銭信託:5万円
- 株式:59万円
- 債券:6万円
- 投資信託:46万円
- 金融機関外:43万円
50歳代・二人以上の世帯の貯蓄現在高:1828万円
- 通貨性預貯金:588万円
- 定期性預貯金:455万円
- 生命保険など:431万円
- 貸付信託・金銭信託:8万円
- 株式:127万円
- 債券:20万円
- 投資信託:113万円
- 金融機関外:86万円
40歳代で最も割合が大きいものは、預貯金の749万円。貯蓄現在高1160万円のうち、約65%を占めます。預貯金の割合が大きい状況は50歳代も変わらず、約57%を占めるという結果でした。
次いで生命保険が多く、株式などの投資商品が占める割合は少なくなっていることがわかります。
ちなみに、2022年時点の現在高では、通貨性預貯金が定期性預貯金を上回っています。
超低金利が長期化していく中で、いつでも自由に解約できる分金利が控えめな「通貨性預貯金」と、一定期間解約ができない分金利が上乗せされる「定期性預貯金」とで、実際に受け取れる利息には大差なく、自由度から通貨性を選ぶ人が多くなっているのかもしれません。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/金融ライター
1996年生まれ。千葉県出身。早稲田大学文化構想学部在学中から、まだネガティブなイメージで語られることの多かった「独身女性」が、実際には豊かなくらしを謳歌する「おひとりさま」であると謳う女性サイト編集に従事。
大学卒業後、株式会社良品計画で東京都内店舗の運営・勤務を経て、ライターおよび編集者として活動。女性のライフスタイルや意識調査と、日本年金機構や総務省統計局「家計調査」など公的資料・統計を絡めた記事作成が得意。ビジネス誌『PRESIDENT』、日本経済新聞「xwoman doors」など、紙からウェブまで様々な媒体にて取材・執筆を重ねる。
現在は、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部にて、最新データから読み解く財政事情や資産運用、厚生労働省管轄の厚生年金保険と国民年金、貯蓄、NISAなどのテーマを中心に編集・執筆。趣味は散歩。(2024年4月10日更新)
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。群馬県出身。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
現在は株式会社ナビゲータープラットフォームが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは資産運用や老齢年金、貯蓄、NISA、iDeCo、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児の母であり、趣味は執筆・読書、音楽鑑賞、写真、旅行。今の夢はYOASOBIのライブに行くこと。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年4月4日更新)。